第3話 ったく また来た

あなたを見送り

私は日常を生きている


何もかもが当たり前

何もかもが違う


泣いて泣いて泣いていた日々

体は鉛のように重く

身動き取れず虚無に沈んでいく


あの頃はそれが慰めだった


悲しみは不思議なもので


何でも無い日常に隠れていて

突然横腹蹴り上げてくる


ったく また 来たよ

蹲り声も出ない

喉が閉まる

痛くて

苦しくて


大声で泣きたいのに

出やしない


あなたに見せたくない姿


落ち着けば

また立ちあがるからね


繋げる手は何処にもないけど


わたしはだいたい大丈夫!


見ててよ


今度は蹴り返してやる






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