51.マーズ先輩の真剣勝負
ソアラは、すっかり明るくなった地底の空を、超星機神グランガイアの窓から見ていた。
星猫戦隊コスモレンジャーの基地近辺は、焼け野原となってしまっている。基地自体も、ニャルザル軍の攻撃により半壊。
星猫戦隊コスモレンジャーは、近くの森に停留している超星機神グランガイアで寝泊まりすることとなっていた。もちろん、
「マーズ先輩にお礼に行かなきゃな……!」
ソアラは、師匠アンタレスを紹介してもらったお礼をしようと、マーズを探すことにした。
超星機神グランガイアの中は、合体している各守護機神と通路で繋がっており、各守護機神がそれぞれのメンバーの個室となる。
ソアラは、マーズの守護機神“アーレス”へと足を運んだ。だが、マーズの姿が無い。
「マーズ先輩、どこ行ったんだよ……!」
超星機神グランガイアと合体している全ての守護機神を訪ね探し回ったが、どこにもマーズは来ていないという。
もう一度外を探そうと、ソアラがグランガイアから出ようとしたその時——。
「レア……いよいよ、決着をつける時が来たな」
「覚悟は出来ている。殺す気で来い」
雄猫の声と雌猫の声。
雄猫の声は——マーズだ。
「マーズ先輩!?」
ソアラはマーズの元へ駆けつけた。
「マーズ先輩!」
「ソアラか。いいところに来たな。アイツは……かつて俺を打ち負かした剣士、レアだ」
マーズは視線を、黒衣に包まれた雌猫の剣士——レアの顔に向けたまま、応えた。
レアも剣を構えたまま、無言でマーズの方をじっと見ている。彼女の殺気は、ソアラの背筋にゾクリと寒気を走らせた。
「マ……! マーズ先輩ほどの剣士を打ち負かしただと!?」
「今度は俺が必ず勝つ。よく見ておけ、ソアラ。これが本気の勝負だ」
マーズとレアは剣を構えながら数秒間互いに睨み合っていたが、マーズの掛け声により、戦いの火蓋が切られた。
「行くぞ、レアァァッ!!」
「来い、マーズ!」
「「うおおおおおおお!!!!」」
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