後ろ姿が知人のようだった

後ろ姿が知人のようだった。誰か確かめんと追い越し顔を覗いた。

振り返ると後ろ姿だった。すれ違ったかのように私から遠ざかり繁華街の人波に消えた。

さっきより前方に人が増えた。しかし追い抜いた人は誰もが転換して後ろ姿になる。ショーウィンドウの中の私さえ後ろ姿だった。

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