第5話

「ええっと、僕は……」と、自己紹介を済ませた。正直お姫様と言われても実感がわかない。そして、今回の化物について話を聞いてみた。

 エレナ姫一行はたまたまランの町のさらに南にある城塞都市ルビカでの要件を済ませ領内の視察のためにランの町に訪れていたそうだ。

 ランの町の北にあるルーメ池に向かう途中突然、護衛の兵士の一人が苦しみはじめ化物に姿を変えたらしい。

 王都からルピカ、ランの町まで全く変わった様子もなく護衛の任務に就いていたらしく姫さまをはじめ皆驚きを隠せない様子だった。もし姫さまに何かあればルピカと王都は戦になっていただろうと騎士たちも話していた。


 まぁそれは置いておいて、どうやら彼女を助けたときにアフムと名乗った何かが力をくれたみたいだ。アフムが力をくれる際に僕が望んだのは、圧倒的な強さだった。アフムって何者なんだろう、そう思って心の中でアフムをいくら呼んでも返事がなかった。


 そして僕は光に包まれたあとの記憶がなく、馬車に乗っていた人も騎士も兵士もなぜ狼の化物がいなくなったのかは不明だそうだ。まあとにかく今は無事を喜ぼう。


 おつきの騎士さんたちはやはりエレナ姫の護衛として選ばれた精鋭達らしい。そんな騎士さん達が手こずるなんて一体どんな奴なんだ?

 そう思っていたけど、護衛の騎士さん達はどうやらかなり腕が立つようで、その辺の冒険者や傭兵では敵わないくらいの強さらしい。だけど化物に変わった騎士はもともとの力どころではなかったらしく苦戦を強いられていた。僕自身は何も覚えてないんだけどまあともかく無事に終わって良かったよ。


 それから少し話をしてからエレナ姫とは別れた。別れ際、どうしてもお礼をと言われたので断り切れず、姫さまの持つ短剣を褒美にいただいた。まあそれよりも姫さまがまた会おうと言ってくれたのはとても嬉しかった。


 それからの旅は特に何事もなく、無事王都にたどり着き、王立ダイン騎士養成学校に入学することができた。


 しかし、あの事件以降アフムからの声は聞こえない。やっぱりあれは幻聴か夢だったんだろうか。でも、あの時の感覚は本物だと思う。確かにアフムの力を感じたんだ。でももう話すことはできないのかな……

 残念だけど仕方がない。きっとまたいつかアフムが話しかけてくれる日が来るはずだ。それまで気長に待とうと思う。


 名前:ノア・ギマーラ(本名)

 年齢:15歳

 性別:男

 種族:ヒューマン

 レベル:5

 職業:剣士見習い

 体力 :120/120

 魔力 :150/150(*****)

 力 :90

 敏捷性:100

 知力 :80

 精神力:50

 運 :60

 魅力 :70

 状態:健康

 耐性値:25

 スキル 剣術LV3 身体強化LV1 気配察知LV2 危険感知LV1 隠密LV1 暗視LV1 火魔法LV3 生活魔法LV1

(ギフト ******)


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お読みいただきありがとうございます。

ここから本編、ミステリーぽくなっていきます。

面白そう! と思ったら★や❤、コメントをいただけると頑張れます!!

引き続きよろしくお願いします!!

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