航海第三十五日目 求めていたもの

(平成11年10月14日〔木〕曇り《ダーク》のち雨)

 私は倒れている二人を放って、海の上を歩き始めていた。その様相はさながら、かのキリスト教の祖とされているアイツのようである。


 私が歩き続けていると、空間に黒いひずみが現れた。これが私の探していた外世界への出口なのだろうか。


「ふーん、こういうのがあるんだな」

 急に関野が出てきた。


「これが君の求めていたものなんだね」

 仮面の騎士も来ている。


 私たち三人は黒いひずみへと足を踏み入れることにした。だが、なかなか三人のタイミングが合わず、いつまでたっても入れない。

 しびれを切らした私は一人でひずみに体を入れた。すると、そのまま、ひずみに吸い込まれ、闇の世界に来てしまった。大声を出し、関野や仮面の騎士を呼ぶ。しかし、返事はない。

 

 私は闇の中を見回した。

 突如、一人のメガネ小男が現れる。彼の名はという。一体、何者なのか。


(つづくと思う)

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