夜の散歩
夜中の公園の散歩。
それは、小説家の私にとってはなくてはならない時間だ。
街灯の微かなあかりと木々だけの静かな空間で歩くと、
頭の中が整理されて良いアイディアが浮かぶことが多いのだ。
今日も公園の散歩コースを2周した辺りで、原稿に使えそうな不気味なシチュエーションが浮かんだ。
これで締め切りにも間に合いそうだな。
そう安心したところで、異変が起きた。
少し離れた場所にある植え込みから人影が現れたのだ。
こんな深夜に草むらから出てきたものだからあっけにとられて見ていると、
その人影は足を引きずりながらだんだんこちらに近づいてくる。
顔が認識できるくらいまで近づいたときに、さらに驚いた。
その男は血だらけなのだ。
「……ろ、……ろ」
よく聞き取れないが、こちらを見て何かを喋りながら近づいてくる。
私は異様な光景を前に言いもしれない恐怖を覚え、植え込みを越えて後ろに逃げようとした。
その瞬間、私は意識が飛んでいく感覚を覚えた。
(↓解説はこのまま下にスクロールしてね↓)
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解説
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植え込みから出てきた男が言いたかったことは、「うしろ、逃げろ」。
でも小説家はそれを聞き取れなかったから、男の願いもむなしく後ろに逃げてしまったんだね。
おそらくこの男を襲った犯人が後ろに潜んでいて、小説家にも襲い掛かってきたということだよ。
夜の公園には人を襲う人や人を襲う寄生獣がいることもあるから、散歩をするときは十分気をつけてね。
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