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 その日の昼頃Nさんから連絡があった。

「営業の偉い方のOさんと話つけてきた。来週火曜に時間とってくれるってさ。出席者はザードさんと自分と偉い方のOさんとO。ザードさん色々言いたいことあるでしょ。それ纏めてこっちまで送って」


 纏めたものは以下である。


・そもそも5月に辞めるという話はどこに行ったのか

・ザード@の分の売りを会社に入れるために退職手続きをわざと先に進めなかったということか

・これから退職するにあたって有休消化は出来るのか

・退職手続きにあたって今月の賃金の話が一度もない。ザード@を無償労働させてザード@の単価を全額会社に計上しようという意図があるのではないか

・客先に退職の話をしている様子がないが、それは何故か

・ザード@と会社が結んでしまった違法な労使関係を解消する意図はあるか

・全体として話す順番がおかしいというだけで、意図せず文脈を拗れさせてしまっている。それなのにそのことにすらなんの釈明もないのは何故か

・この後本当にザード@は6月中に辞められるのか

・会社として謝罪することは可能か

・やっていることにあまり悪意は読み取れないが、ということは営業部にとってSE部社員は集金装置でしかないと言うことか


 ぶっちゃけ営業部が何故こんなことをしたのか当時は本当に全く分からなかった。悪意が見出せない以上、ナチュラルにやっているとしたら会社として問題がデカすぎるのだ。

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