絶望なる闇の魔王/皇 ~幻想の世界で俺は人類に絶望を刻み込む~

ねくしあ@『暗殺者』毎日投稿なう!

序章

プリクエル


 その「声」は、全人類に聞こえた。





 その「声」は、冷ややかな美しい音色で短く告げた。







「世界に『幻想』が現れた。世界は『幻想』で溢れることだろう。

 さぁ、人類よ。適応せよ」

 と。




 その日から、世界は「幻想ファンタジー」で溢れた。



 ―――――――――――――――――――




 普通の動物に混ざり、幻想ファンタジーの力を持った「魔獣」、



 物理法則を無視し、各地に現れた「ダンジョン」など。


「幻想」は世界に影響を及ぼした。



 ――そして、全人類に与えられた新たな力、「魔術」。



 熱血と言われる人は「炎魔術」を。

 冷ややかな態度の人は、「氷魔術」を。

 明るい性格の人は、「光魔術」――のように、

 各々の性格や態度、つまりは「感情」によって、

 人々の使える魔術が違った。

 炎魔術、氷魔術、風魔術、土魔術、光魔術、闇魔術、聖魔術

 の7つだ。


 魔術の特徴も人それぞれだった。

 威力が高い者、連射速度が高い者、技術に優れた者など、様々な

「魔術師」が生まれた。無論、威力が弱い、連射速度が遅い、技術の扱いが下手な者も生まれていた。


 それにあわせ社会も変わっていった。

 魔術の研究を行う機関や、魔術師を育成する学校などが政府によって設立されたり、

 軍事や医療、娯楽など様々な使われ方もした。


 そのような感じで、「幻想」は人々の生活に馴染み、社会は「幻想」と共に成長していった。






 これより始まる物語は、その一年後からのお話。

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