シロは今も___

Eternal-Heart

第1話 いつの間に

僕の家族は、お父さん、お母さん

そしてシロ。


シロとはいつ会ったんだろう?

覚えてないけど気がついたら、いつもシロが一緒にいた。




公園でフリスビーを投げて

一緒に走って取りに行った。

シロと遊べるのが楽しくて、それを何度もやった。


「はぁはぁ、シロは元気だなぁ」


僕が疲れてもシロは元気一杯だった。

僕のももに前足を乗せて、笑顔で尻尾をブンブン振ってた。

シロも楽しかったんだな。

僕も嬉しかった。




「あぁ、もう夏休みが終わっちゃうよ」


庭でしゃがんで、線香花火を見ながら

シロに言った。

線香花火と僕を、きょとんとした顔で見てた。

学校とか夏休みとかシロには

分かんないよね。



線香花火がぽとんって落ちたら、

急に庭が暗くなった。

「わんっ」

シロが上を見て鳴いた。


しゃがんで花火を見てたから分かんなかった。

たくさんの星が光って、きれいだった。

こんなにきれいな星が

毎日見えてたなんて気づかなかった。



柔らかくて温かい毛が手に触った。

僕の膝に顔を乗せてシロも星を見てた。

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