第50話


【5日目】


 毎日下着を着たまま腕を組んで1時間過ごす。

 少し慣れて来たけどヒマリはいつも赤くなる。


 食事とお風呂の時間以外は僕の部屋で過ごすけど、今日はヒマリを抱っこして2時間過ごして夜はヒマリと同じベッドで寝る事になるのだ。


「午前中に抱っこを終わらせよう」

「ふぁ!そ、そうね……2時間、も」


 僕はヒマリを抱っこした。

 女性の大事な部分は絶対に触らないけど、ヒマリはくすぐられるとすぐに反応するし、触っただけでも反応する。


「はひ!おぐん!あひ!」




 ◇




「やす、休ませてぇも、もうもうだめ。はあ、はあ!」

「今日は1時間も経っていないよ?」

「だめ、ダメなの。シュウが、弱い所ばっかりぃ、おかしく、はあ、はあ、もう、ダメなのぉ」


 ヒマリはそのまま眠って、夜になっていた。

 ヒマリが目を覚ますと声をかける。




「食事を摂ってシャワーを浴びよう」

「食欲が、あまりないの」


 ヒマリはいつも真っ赤で、体に負担がかかったのかな?でも、眠ったおかげで体調は良さそうだ。

 夜眠れないんじゃないかな?

 不規則な生活は良くないと思うけど。



 ヒマリが軽く食事を摂ってシャワーを浴びると、下着姿で入ってきた。

 僕はスマホを取り出す。



【1日目から】今日から1時間以上2人で腕を組んで過ごす(スマホタイマー必須!)

【2日目から】今日から2人下着姿で食事とお風呂以外はシュウの部屋で過ごす

【3日目から】今日から2時間以上シュウがヒマリを抱っこしてシュウがヒマリちゃんの体を触り続ける(スマホタイマー必須!)



【5日目から】今日からシュウのベッドで寝る(服はを着て寝るのは禁止)

・今日から2人で一緒にお風呂に入る(30分タイマー必須で、シュウがヒマリちゃんを洗う事!)

・シュウとヒマリちゃんがコンドームでスル





「23時すぎか。済ませよう」

「ちょ!ちょっと待ってて!」


 ヒマリは布団に入って体を隠しながら下着を脱いだ。


『今日からシュウのベッドで寝る』の為に服を脱いだのだ。


 ヒマリは寝起きで忘れている。

 まだ70分ほど抱っこされて体を触るのが残っているんだよ。


 でも、僕も服を脱いで布団に入った。

 僕は後ろから抱き着く。


「え!一緒のベッドで寝るだけ!寝るだけだから!」

「ヒマリ、抱っこして70分が残っているよ」


「あ、でも下着はつけていいよね!下着!」

「もう、明日になるよ、日付が変わっているのに下着をつけているのはルール違反だから、ね?」


 僕は我慢できなかった。


「そこは!触っちゃ駄目!んん!」


 ヒマリの体がのけぞる。

 タイマーをセットせずにヒマリの体を触る。




 ◇



「もう、終わり!はあ、はあ、終わりだよ!」

「タイマーをセットしていなかったね。今から70分セットするよ!」


 僕がタイマーをセットするとヒマリが僕の腕を掴んだ。


「もう、ダメ!」

「大丈夫だよ」


 僕はヒマリを触り続けた。




 ◇




「だめ、もう、おかしくなっちゃう、コンドーム、シテいいから、しよ?ね?」


 僕とヒマリはその時、1つになった。



 ◇




 チュンチュンチュンチュン!


「もう、6日目……ずっと、シテたの?」

「そうだよヒマリ、もうルール関係なしで皆が帰ってくるまでシタい。一緒にいよう」


 そう言ってヒマリを触った。


「あひ!シテ!もっと来て!」


 ヒマリが縋りつくように抱きついた。

 母さんから連絡が来たけど、シタ事を返信したら連絡が来なくなった。

 

 母さんの『楽しんでねえ』の声が頭に浮かぶ。

 その日から雪崩が決壊したようにヒマリのガードは崩れ、態度が変わる。

 ヒマリは理性を捨て去ったように積極的になり、すべてを受け入れ、誘うように見える事もあった。

 僕は獣のようにシタ。



 ◇



 ユズキ・ユキナ・メイが帰ってきたことに気づいてもずっとベッドで1つになる。

 ヒマリはユヅキ以上だった。

 

 考えてみれば、恥ずかしがるのはエチエチ興味の裏返し。


 くすぐりに弱いのは敏感な証拠。


 ヒマリには素質があったんだ。

 恥ずかしさを乗り越えるだけで良かったんだ。


 く、まさか、四天王最強だったとは!


 ヒマリの声で3人が部屋に集まって来る。


「私も、混ぜて欲しいなあ」


 ユヅキは確認を取らずに服を脱ぎ、ベッドに入って来る。


「私もお兄ちゃんとスル!」


 メイも服を脱いでベッドに入って来る。


「もう、コンドームを持たないと駄目だわ」


 ユキナはコンドームを箱ごと持って服を脱ぎ、僕たちに混ざって来る。


「ごめんなさい!私、足りないの!まだ、スルからあ!」


 ヒマリは僕に縋りついて、密着する。


「大丈夫だよ。お兄ちゃん、本気を出して!」


 前後左右を四天王に囲まれた。

 僕は四天王の魅力に打ち勝てないだろう。

 何度も思い知らされた。

 いや、自分自身に負けたのだ。


 誘惑されたら、操られるようにシテしまう。

 4人に密着されて、もう僕は!


 メイがいったん離れて四天王に耳打ちをした。


 4人が一斉に僕の前に顔を出してすがるような目をした。

 そして4人が同時に言った。


「操るように支配シテ!魔王様!」


 僕の理性は吹き飛び、夏休みの僕は、


 僕はベッドの、


 いや、お風呂でもリビングでも、


 魔王になった。

 四天王の誘惑には、絶対に勝てない。

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