第26話 告白(2)
医者に脅されて、なんか怖い感じの大人に囲まれて、、、どうやらここら辺で気を失ってしまったようです。
気づけば私は西畑敏三の部屋に連れていかれていました。
「ようやく気づきましたか。すみませんね。うちの
深い、重い声が部屋中に響きました。
その時私は部屋には私と西畑以外にも何人かの屈強な男たちがいることに気づきました。
「どういうつもりですか?あたしはただ病院内を迷子になってただけですよ。」
西畑は優しく、動物を見るように笑い、こう言いました。
「おばあさん、もういいんですよ。バレてるからここに連れてこられているんですよ?分かるでしょそれくらい。演技は十分見せてもらいましたからね。」
「バレてるって何がですか?」
西畑はもっと笑顔になりました。いやアレを笑顔と言えるのでしょうか?私には分かりません。
「もういいですってとぼけるのは。探偵に雇われたなんでも屋でしょ?円谷さんに雇われた清水さん。」
何もかも分かっていたようでした。
この後、西畑が私に言った話だと、病院を嗅ぎ回る人間がいることは初期段階からバレていたようです。でも今までもそういうことがあったそうなんですけど、不正などがバレたことは1度もなかったそうなんです。
「でも、今回はアホな医者がペラペラと話していたみたいなんでね。ほんと困りますよ。」
そう言った後、彼は周りの男たちを部屋から出ていかせました。
「ここからは大事な話や。あんたには二つの約束事を守ってもらわなあかん。」
西畑はひと呼吸置いてまた話し出しました。この時の私は全く口も動かさなくなっていました。
「一つ目。このことを口外しない事。私も手を汚したくないし、部下の手も汚したくない。だからあなたに約束を守ってもらうだけにしときます。
二つ目。これから私の言うことは絶対やからな。あんたにできることは何にもないかもしれんけど、利用できる時には利用しますね。」
私の中ではようやく終わったという安心感が勝っていました。
「それと。」
西畑は話を続けました。この後西畑が言った言葉が1番大事なところです。
「この約束破ったら円谷さんがどうなるか知りませんよ。
そういや、私あの人のこと調べてるうちに面白い弱みを見つけちゃったんですよ。」
「あの人、おもちゃにできそうで楽しみにしてますわ。いつか絶対使ってあげますね。」
そう言いました。
読みにくい感じで書いてすみません。
このことがあったから今回、西畑はあなたを利用して水森恭子さんのことを調べさせたのでしょう。
今回の依頼、私は西畑に常にあなたの行動を報告させられました。隠していてすみません。
掲示板の内容も、偽実家作戦のことも全て伝えました。
私はズルいです。何もできない老いぼれでした。仲間を裏切ってまで保身をし、あらゆる人に取り返しのつかないことをしたと思っています。
でも、罪はまだ償えます。
本当に心から反省しております。
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