第92話 正解を人から押し付けられるな
私もね、名指しでは言いませんよ。言いませんけど、私の近況ノートに的外れなコメントしたり、先方の応援コメントへ私が残した言葉に、やはり的外れな返答を返す方がおりましてね。これは、ネットでよくある「絡んじゃいけない人に絡んじゃった」パターンだったかな、と。
「元プロ作家の私が教える! 編集者、出版社の求める作家はこうだ!」
的な評論エッセイ的なモノを書いていらっしゃるんですけどね。
は?
ダメですよ、間に受けちゃ。そんな整地された場所でお行儀よく育った花は、ただただ切り取られて出荷され、大量消費されて捨てられるだけです。
表現者でしょ? プロだろうがアマチュアだろうが。自分が描きたいように書けばいいだけじゃないか。
需要に自分が乗れるか、橋渡し役の編集者と相性が会うか。そんなもんは運です。
自分が描きたいモノではない、低俗な出版社(目先の利益だけ見ているような)の求めている作品を書く仕事をしたいのなら、「及第点の」作品を書く訓練を積めば良いのでしょうが。
Web小説とはいえども、私が読んでいる作品のほとんどは「テンプレ」という言葉とは無縁の作品ばかり。私の読者、も「テンプレ」を求めている人はいないでしょう。また、私の周囲以外には「テンプレ」に安心して楽しんで読む読者、あるいはうまく特性を活かして書く作家もいるのも確か。
それはそれで良いでしょうよ。
冒頭の言葉を使った「元プロ作家」さんは、Web小説を没個性で低俗、低脳とコケにしながら、かつ、自分は出版社の求める平均的な作家育成を使命としているような評論をしている。見ていて悲しくなって涙が流れちゃう。
泣かんけど。
楽しく書きたいこと書いて、「中間通ったよ」「優秀賞取れたよ」「書籍化決まったよ」って喜びを求めてもいいじゃないか。
その結果を得る前に「楽しんだ読者がいる」という事実もあるのだろうし、だからこそ「おめでとう」なんてツイートが流れるんでしょう?
はっ。
その人の周りでも「先生、ありがとうございます」「先生、勉強になります」って喜んでいる人もいるから、それはそれで良いのか?
良いのか。そうだね。
あっしには関係のないことでございやした。
どうせ探すなら、楽しいこと探していこう。反省、反省。
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