第43話変態マンにラブコール

【変態マンにラブコール】


「「えっ?」」俺とゆうが驚くと

「ぼうず、会うのを断ったんだって?」

「はあ」

「なんでだ?」


 源さんに隠してもしょうがない


「女王様のコメントが私達のM って言ってたので、俺、そんな趣味ないし、想像したら怖くなって」

「ハハハ、そうか そんな事か、あいつもバカだな」

『????』

「MはモンスターのMだ、私達のMってのは 私達と同じMを倒す仲間って言うのを、緊張してどじったんだよ。

 あいつらは他の5大パーティーの中では異質だろ、なぜかR指定にされて動画もモザイクだらけで」

「はあ」

「1つを除いてだけど、他のパーティーからもそんな目で見られるから全然交流もなくて、孤独なんだよ、そこにボウズが変態マンとして現れた、ボウズも見た目だけで変態扱いされてるだろ、同じMを倒す仲間として同じ境遇者として、仲間が欲しいんだよ」

「はあ」

「昔は俺達が何かあれば相談に乗ってたりしたから、気軽に話ができる冒険者がいたけど、俺達がなくなって、5大パーティーと言われるようになってから、あいつら5人、ずーっと孤独だったんだ」

「そうなんですね」

「なあ、変態マンとじょうちゃん、会ってやってくれないか?」

「はあ」

「心配するな そっちの方のMを押し付けるような事は絶対ないから」

「あいつら、断られたのがショックでしばらく活動しないとか言ってな、そうしたら国交省の担当官と揉めたらしくて、本当に困っているんだよ」


 俺が返答に困っていると ゆうが

「かっくん 会ってあげたら?」

「でも・・・・・・」

「私はいいよ」

「うん・・・・・・」

「さゆりさんも事情を説明したら、いいって言うと思う」

「うんわかった、源さん、リーダーに相談してみます」

「悪いな」

「いいえ」

「じょうちゃん ありがとな」

「いいえ それくらい おやすい御用です」


 結局この日は防具について相談することなく2人で家に帰った。


 ゆうがさゆりさんに事情を説明すると快諾してくれ、まず最初に3人で源さんの処に行ってお話ししようと言う事に

「おっ、おじょうちゃんも来てくれたか」

「はい、事情は聞きました」

「そうか、で、どうだ?」

「会います」

「そうか、あいつらも喜ぶぞ」

「はい、ただ・・・・・・」

「ん? どうした?」

「私達は正体を隠しているので、正式に会うとしても、形式的に挨拶をする程度になります。それ以上は・・・・・・・」

「そうか、そうだな」

「はい」

 しばらく源さんが考え込んで

「なあ、公式じゃなくて、こっそり会えないか?」

「こちらの都合に合わせてくれるなら大丈夫です」

「そうか、ちょっと待ってろ」

 そう言ってスマホで電話を掛ける

「おお、俺だ」

 スピーカーON

『源さん?』

『おお』

『どうしたんですか?』

『お前ら、国交省の連中に隠れてこっそり抜け出だす事はできるか?』

『何があるんですか?』

『変態マンに会わせてやる』

『ほんと?』

『ああ、ただな、あいつらは正体を隠しているから、公式な場面では挨拶くらいしかできないって言ってんだ、それじゃいやなんだろ?』

『うん』

『だから、こっそり会わせてやるよ』

『ほんと? 別に監視されているわけじゃないから、大丈夫』

『そうか、じゃあ 変態マンに言っておいてやるぞ』

『うん、源さん、ありがと』

『おお』電話を終了し

「そういう訳だ、面倒だが、会ってやってくれ」

「はい」

「悪いな」

 俺達3人はそのまま、アメウオコの端、御徒町に近いお店にいる

「あの~源さんから聞いてきたんですけど」

「あ~、あなた達ね、源さんから連絡があって、話しは聞いてるわ」

 お姉さん・・・源さんと同じくらいの年齢の女性のお店

 後ろの棚にはズラーっと弓が並んでいる。

「で、どんな弓がほしいの?」

 3張考えている事、それから内容を説明すると、弓は本体の素材と玄の素材が多種多様で、細かくてむずかしい。


 結局どういった使い方をしたいかを説明して、それを聞きながらどういう部材が良いかを教えてもらいながら決めて行ったけど。


「う~ん、どれもオーダーになるけど、オーダーは高いわよ~」

 実際に使う本人から直接聞いた方が良いとの事で、後日2人連れてくる事に。


 こっちの世界で使われる矢の事を聞いたり、色々雑談していて、

「あの~、ここらへんの専門店って皆 源さんの知り合いなんですか?」

「あー、旦那が源さんと同じパーティーだったのよ」

「・・・・・・」聞いたのがまずかった、と言う顔をしていたら

「そう、源さんから聞いているのね」

「はい」

「源さんがね、1人だけ生き残ったのが悪い事みたいに思ってたみたいで、自分も死ねばよかったとか言って大変だったわ、でもね私達は源さんだけでも生きて帰ってくれたから、それだけが救いだった。


 誰も帰ってこなかったらずーっと尾を引いちゃって立ち直れなかったと思うのよね、そりゃあ自分の旦那が生きていてくれたらうれしいけど、冒険者なんだからそれくらいの覚悟があったしね、源さんね、それから私達皆が生活して行けるようにってこうやってお店を開くよう言ってくれて、手伝ってくれてね」

「そうなんですね」

「そう、だから、源さんのお店だけじゃなくて 私の店もごひいきにね」

「はい」

 数日後 大谷さんとめぐさんと4人、一緒に来て、色々相談に乗ってもらい、2人の希望する弓をお願いする事ができた。

 ゆうは、結局、弓は棚にある一番軽いのを、そして色々な種類の矢を買っただけだった。

「ゆう、本当にそれでいいの?」

「うん、軽さ重視だから、これでいいの」

「やっぱり、前に言ってた弓?」

「そう」

「ふ~ん」

 帰りに紹介してもらったポーション専門店に寄って、必要なポーションとポーション入れ用ベルトとホルダーポーチを2人分買って 大谷さんとめぐさんに それぞれ楠さんとさよさんに渡してもらうようにお願いして、そこで別れた。 

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