第19話 応援封印

体育祭で準優勝という結果に終わった愛央たちのクラス。みんなは絆が深まってて楽しそうにしてた。だけど、うちら4人は一足先にバス停へ行っていた。4人のお兄ちゃん、たっくんのために。


せな「あおっち、もう帰るの?」

あお「うん。みんなはみんなで盛り上げておいておこっ。うちらはたっくんのこと見てあげないと・・・」

あか「いいけどなんで?」

あい「ふえぇ・・・」

あお「あいちゃんが泣いてるってことは、たっくんも辛いんだよ。ね?」


あいちゃんはぐずりながらうなずいた。ただならぬ事態に、2人も納得してくれてバスに乗った。


いつものように本社前で降りて帰ってくるとうちらの不安は確信へと変わる。家に入るといつも出迎えてくれるはずのたっくんはいなかったから。


あお「やっぱり」

あい「たったーこないね」

あお「うん。うちの予想、やっぱり当たった」

あい「あいたんしゃきいく」

あお「うん。おねがい」


昔ママによく言われてたことをあいちゃんに言って、うちはすぐ私服に着替えた。


せな「あおっち?どうしたの?」

あお「これうちのお兄ちゃんとデート行く時のコーデだけど・・・」

あか「もしかして、あおっちたくみ兄さんの妹だからお兄ちゃんを慰めたくてこんな服着たんじゃない?」

あお「そう」

せな「たくみんだいじょうぶかな・・・」

たく「んだようっせぇな・・・寝てたのに。あに、瀬奈も明里も服整えてきてあじした」

せな「おつかー」

あか「愛央に聞いてみんなで帰ってきたの」

あお「ぎゅーっ」

たく「いててて」

あお「足痛いの?」

たく「無理しててな・・・」

あい「あーい」

たく「ありがとう」

あお「瀬奈も明里もありがとう!」

せな「うちら泊まるつもりだけど?」

たく「は?」

あお「え?」

あい「たったー、でんちゃ」

たく「おぉ、わりぃわりぃ」

あお「えっマジで泊まるの?」

せな「うん」

あか「着替え持ってきたから」

あお「準備早い・・・」

たく「プシュって言うとうんめぇもんよな」

あい「あい!」

あお「わぁ!」

たく「ってか愛央どしたの。チアやる時より可愛いやんか」

あお「だってたっくんのためなんだもん・・・」

たく「さすが、兄思い」


瀬奈と明里の2人が着替えてきて、うちらはたっくんを囲むように座った。あいちゃんも、たっくんにだっこしてもらって眠そうにしていたの。


明日も朝早いし、今日は寝ちゃおうっと!

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