f第2話
来るひとは、色々だけど。
基本的に、円満な依頼が多い。
ふたりでたくさん楽しんだから、別れる記念に指環を割りに来るひとが半分。
前の指環を処分して、新しい指環に更新するひとが半分。
だから、指環店の隣の小さい区画に、私のスペースはある。隣の指環店さんとは、持ちつ持たれつ。
理由は分かってる。
わざわざ指環を割るのにおかね使うってことは、それだけ指環に特別な思い入れがあるから。捨てるか売れればいいものを、わざわざ割りに来る。
幸せそうにしているひとたちのなかで。
わたしだけが、ひとり。
彼を待ってる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます