アカデミー賞助演女優賞ノミネート取材 日本編
『桂華院瑠奈さん。
「帝都護衛官劇場版 おてんばお嬢様の即興劇!」のアカデミー賞助演女優賞ノミネートおめでとうございます!
まずは感想を一言』
『ありがとうございます。
米国の伝統ある賞に私がノミネートされるなんて信じられないというのが嘘偽りない感想ですね』
『帝都護衛官シリーズは深夜番組なのにその視聴率は10%を超え、夕方再放送が20%を越える人気ドラマの一つです。
ゴールデンに移るのではという意見も聞こえてくるのですが、そのあたりは何かお聞きになっているのでしょうか?』
『桂華グループとしては、深夜のほうが気楽だという事で。
ゴールデンだと色々大変なんですよ』
『桂華院瑠奈さんは、ゲストとして時々ドラマに参加していましたが、今回はがっつりとメインに絡んできましたね。
この配役について思う所がありましたらお聞かせください』
『刑事ドラマって好きなんですよ。
熱くてかっこよくて、そんなドラマにご縁があって絡むことができた。
嬉しかったですね』
『公開後から満員御礼で、桂華院瑠奈さんの所に日米の映画関係者から大量のオファーが来たというのは本当なのでしょうか?』
『本当ですが、全てお断りしました。
だって、全部受けたら、撮影だけで中学卒業してしまうのですよ!
まだ中等部入学前というのに……』
(周囲と共に笑う)
『それは残念ですね。
ですが、このまま女優デビューというのは考えていないのですか?』
『まだ小学生ですから、とりあえずは中学生になってからと答えておきますわ』
『ガンアクションを始めとしてかなりきついロケだったと思うのですが、スタントなどは使わなかったのですか?』
『周りは使えって言ったのですけど、子役でスタントマンを探すのって結構大変なんですよ。
ビル爆破からのジャンプとか、仕方ないからやるかと。
撮影中北海道の俳優さんが「何で死なないんだ?あの人」なんてぼやいていたんですよ。
ひどいでしょ?
後で監督が思いっきり責められたらしいですけど』
(皆の笑い声がしばらく続く)
『どの撮影が一番大変でしたか?』
『ガンアクションとかビル爆破からのジャンプとかは実はそれほど大変じゃなかったんですよ。
むしろ撮影スケジュールがキツキツで。
ハリウッドで撮影したから時差が大変だったのが一番堪えましたね。
ビジネスジェットをチャーターしていなかったらやられていましたよ』
『声だけとは言え米国大統領が電話に出たり、米軍の協力もあったという事ですが、そのあたりについて一言』
『米国大統領とは少しご縁がありまして、こうして出ていただけた事に本当に感謝しています。
米軍の特殊部隊の協力だけでなく、向こうの撮影ではシークレット・サービスまで協力していただきました。
この場を借りまして心からの感謝を』
『桂華院瑠奈さんと言えば、クラシック界では「21世紀のサラ・ベルナール」なんて言われているとお聞きしますが、クラシックの本場である欧州への留学等は考えていないのですか?』
『進路的に勧められているというのは事実です。
ですが、まだ自分の進路についてどうこう考えるなんてとてもとても。
せめて中等部に進学して高等部に進む時ぐらいまでに結論が出せたらと』
『撮影時の俳優の方たちとのエピソードを何かお願いします』
『……そうですね。
タイアップ出演企画で、北海道出身俳優の皆様による日本縦断深夜バスの旅というのが企画されたのですが、ディレクターさんが提示した時ガチ泣きで土下座して勘弁してもらえた事でしょうか。
でもカメラさんがそのシーンしっかり撮っていて、映さないでと秘書が交渉している所まで全部放映するんですよ。
ひどいでしょ?』
(また笑いの輪が広がる)
『撮影時に心ときめいた俳優などがいらっしゃいましたか?』
『それはもちろん秘密という事でおねがいします』
『最後に、視聴者の皆様に一言お願いします』
『はい。
帝都東京の要人を守る人たちの熱さとカッコ良さをギュッと詰め込んだ刑事ドラマ「帝都護衛官」。
その映画ですが、アクションありドラマありと盛りだくさんです。
恋愛も私ではないですがありますので、そっちも期待していいですよ。
そんな劇場版「帝都護衛官劇場版 おてんばお嬢様の即興劇!」を是非見てください』
『今日はありがとうございました』
────────────────────────────────
タイアップ企画日本縦断深夜バスの旅
元ネタは『水曜どうでしょう』の三夜連続深夜バスだけの旅。
瑠奈が絡むとアンジェラ激怒とディレクターとの激論だけで一夜使うから効率が良いらしく、それを瑠奈がノリノリでやるから受けがいいという好循環。
桂華鉄道設立理由の一つが、『あのお嬢様が深夜バスに乗るから』というアンサイクロペディアの記述があり、それを見た瑠奈は大爆笑したらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます