第21話「彼が秘密にしていること」

僕の彼女は怖がりだ。それもかなりの。切れかかった電球を見ては肩を震わせ、風の音でビクビクしている。


だから僕の隣の部屋で殺人事件があったなんて口が裂けても言えない。何が何でも彼女の耳に入らないようにしなくちゃいけない。


どんな手を使っても僕が彼女を守る。殺したのが僕とか絶対に秘密。

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