第40話 登録ですよね? (5)

 ア・リシャーは、自身の心の中で鼻を摘まみつつ。


(この人、自身の身体から臭う、馬糞や尿のような悪臭が気にならないのだろうか?)とも思いつつ。


(ああ、いやん、いやん! 本当に臭い! 我慢が出来ないわ!)と嘆きながら尋ねる。


「……ん? 俺?」


 でも小汚い小男は、自身の身体中から醸し出される悪臭等気にもしない。止めない様子で、ニヤニヤといやらしく、嬉しそうに、ア・リシャーのある部分……。


 そう、彼女が王都を嬉しそうに、スキップ、ランランと跳ね、舞ながら歩けば。大抵の男達は振り返る。あの腕利き冒険者アランも大好きな、彼女の巨大な女性の主張──! オ〇パイ! と言う奴を嬉しそうに見詰めつつ、ア・リシャーの呼びかけに応答すれば。


「は、はい。そうです」


 ア・リシャー自身もできるだけ、小汚い小男から醸し出される体臭を嗅がない。臭わないようにしつつ、できるだけスマイル! でも彼女の口からは変な口調、声音で男へと言葉を返せば。


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