第24話 彼女が出来た
俺は目覚めるとちゃんと部屋にいて、フランカも部屋に戻っていたが、ゼツエイはテーブルで突っ伏していた。
俺達は着替えて朝食だ。
イリア、ミリア、ミザリアを迎えに行くと、イリアとミリアは既に着替えていて元気に走って行った。
そしてミザリアにおはようの挨拶をし、一緒に食堂に行く事になった。
部屋を出て食堂に行く時に、ミザリアさんの手が俺の手に触れた。そこで思い切って手を軽く握ったが、なんと嬉しい事にぎゅっと握り返してくれた。
まさかの展開に物凄く嬉しかった。そして俺達はなんと付き合う事になった。初めての彼女がエルフ。しかもかなりの美人さんだ。異世界万歳!
そう、手を繋いだ直後に思い切ってアタックしたのだ。
「あの、ミザリア、俺ミザリアの事が好きだ!俺と付き合って下さい!」
「はい、私などでご迷惑でなければ喜んで。その、厚かましい事とは存じますが、出来ましたら結婚を前提としてお願いします」
俺は軽くハグをした。
「ありがとう!ミザリアに釣り合う男になるよ!宜しくお願いします」
俺はいっぱいいっぱいだったのもあり、かなりお硬い挨拶をしていた。まだ2人共固かったのだ。
朝食を食べに行く前に1度部屋に戻り、フランカをピックアップしてから食堂に向かう。食堂に着くとおっさんがテーブルに突っ伏してまだ寝ていた。
ミザリアさんはゼツエイの頭にぐーパンチをかました。
「何をやっているのですか?この飲んだくれのエロ爺!さっさと起きなさい!」
ゼツエイは中々起きなかったが、ミザリアさんが手桶に水を汲みに行ったので、どうするのかな?と思っていると、おもむろにゼツエイの頭にぶっ掛けた。俺もお子ちゃま2人も啞然としていた。
「何晒しとるんじゃ!この馬鹿エルフが!風邪を引くだろうが!」
「大丈夫よ!バカは風邪を引かないって言うから!うふふふふ」
そして腕を組んで仁王立ちしている店主さんから、布巾と雑巾を渡されたミザリアさんである。
結局俺も一緒に掃除をし、掃除が終わったのでようやく食事にありつけたが、今日の予定の話になった。
前日の話し合いの通り、腕試しに何かしらの討伐依頼、それも日帰りか1泊程度で可能な依頼を受けようとなった。
少し時間が早かったが、ギルドへ依頼を探しに向かう事にした。
俺は早速ミザリアさんの隣を歩こうとした。
「友安様、私を大事にして頂けるのは嬉しいのですが、ミリアちゃんとイリアちゃんも同じようにしてあげてくださいね。今は拗ねている様なので行ってあげて下さい」
彼女は大人だった。ミリア達の事まで見ていて、更に配慮までしている。そう言われてはっとなり、2人の間に割って入り、腕をくの字にして差し出すが、2人がキョトンとしていた。
「ほら、何をやっているの?ボサっとしない!俺がこうしたら普通は腕を組むでしょ!?空気を読もうぜ!」
すると2人は嬉しそうに腕を組んでくる。
自然に胸を押し当ててくるが、胸の感触を感じない訳ではないのだが、憐れに思う位僅かな感触だ。それでも彼女達の笑顔は素敵だった。後2、3年位したら流石に胸も大きくなり、少しは揉みごたえのある胸に成長するかな?そのように思っていると悟られたようで、ミリアが申し訳無さそうにしていた。
「友安様、小さな胸で申し訳ありません。後・・・半年もすれば私達は成長期に入り、一気に大人の体になると思います。どうか胸が小さいからとお見捨てにならないでください。きっと友安様の好みの大きさになりますので」
突っ込みたい所はあるが質問をした。
「胸の話はいいよ。それよりその成長期というのはどういう事なの!?」
イリアが答えた。
「えっ!?知りたいの?本気で?」
「聞いちゃあまずかったか?」
「もうイリアったら、友安様がお困りですわ。友安様、猫耳族特有の成長期というのがあり、14歳半から、遅くても15歳になると成長期に入り、概ね1ヶ月間の間で急激に身長も伸び、大人の女性の体になるのです。顔付きも少し変わります。ですから私達もお姉さまに負けず劣らずの悩殺ボディになりましてよ!ですから、大人の女性の体を所望される友安様の好みにはもう少し掛かりますので、見捨てないでくださいまし」
「胸の事を小さいだの言って申し訳なかった。小さくてもそれが理由で捨てたりなんかしないよ。確かに俺は大きいのが好きだけどさ。って何を言わせるんだよ!ミリアとイリアは十分素敵なレディだよ。抱かないのは以前も言ったけど、単に年齢だよ。大丈夫だよ!2人の事は好きだから。だから背伸びしないで今のままで良いんだよ」
2人は納得したのかしないのか首を少し傾けていた。その仕草は妙に可愛かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます