第14話 10年
看護師として10年働いていた中には
父親の死
祖父の死
友人達の死
父親は癌を患っていた。
母と離婚した後
フィリピン人と籍を入れた父
亡くなった後
父の骨はフィリピンにある
父親が死を迎える前何度も会いに行き
病院で話をした
亡くなる瞬間まで隣に居れた
父がまだ話せていた時期
フィリピンに私の弟になる子が居ることを教えてくれた。私は素直にただ
【会ってみたい】と思った
そう思ったが叶わぬまま父は最期を迎えた 苦しむこともなく癌との戦いも終わった『お疲れ様、お父さんありがとう』
最期にまだ温かい父の顔に触れ
『ほんとお父さんに似ててよかった』
って言った。
父は今思うと少年が大きくなった様な
人だった
お金が無くても笑ってた
お父さんが私のお父さんでよかった
祖父の死
祖父は準備していたかのように
祖母宛に手紙と亡くなった後何処に連絡するか等手帳に書いていた
お金は細かく分け一つ一つ丁寧に封筒の
表には○○用と書いていた
祖父らしい
娘である母親と私の叔母にあたる母親の妹に300万ずつ用意していた事は祖父が亡くなった後、祖父の金庫から出てきた
封筒と手紙でわかる事となる
母親は幼いあたしとみあ子を祖父母に託し学生時代祖父母宅にあたしを預け
男を作っては別れ
祖父が亡くなった時にはバツ4になっていた
金庫から出てきたお金の話を聞き
母親は300万を直ぐ欲しいと言った。
祖父の葬儀の後直ぐ。
祖母は今は渡さないと言ったがその後から毎週のように母親は祖母に連絡をしていたらしい
ある日の早朝 再婚相手と母親は
祖父が亡くなりまだ日も浅く
気落ちしている祖母の所へ行き
お金をもらい直ぐに消えたと祖母から聞いた
友人の訃報は突然に来た
ほんの数日前に道で偶然会った
それが最後の笑顔だった
彼女が亡くなった原因は心不全
団地に小学生の子供と暮らしていた
ある日眠剤を大量に飲み酒を飲み
旅立ってしまった
彼女の、最期は壁にもたれて冷たくなっていたと。
小学生の子供は施設
葬式には出れなかった
お通夜で見た最後の顔は悲しそうで
彼女に『明日は来ないからね!馬鹿』って言った。他の友人達もお通夜で泣きながら『本当に馬鹿だ起きなよ!いつまで寝てるんだよ!』ってみんなで泣いた
10年の間に友人は4人自分達で旅立って行った
不思議な事だが皆の訃報を聞く数日前に偶然会っていたり電話があったり
皆会いに来てくれたの?
まだまだ話したい事もあった
未だに携帯番号消せずにいる
あたしももうオバサンになったよ
皆より年上になったよ
マキもあの時からずっと
どうなったかもわからない。
そんな10年
その後あたしは縁があり1人の男性と
出会う事になる
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