迫りくる魔物達
洞窟の奥でいよいよギン達がリーザ救出の為に魔族との戦闘に臨もうとしていた。
ギン達が臨戦態勢に移るとアルドがブリックとピッキーに声をかける。
「ブリック、ピッキー、俺が前面で奴らを引き付ける。お前達は隙を突いて魔法を放つか得意の無生物や死体からの魔物を生成してくれ」
「死体といってもここには存在しませんが」
「それにさ、この洞窟の岩から魔物を生成したら洞窟が崩れちゃうよ」
「奴らがたったこれほどの人数で来ているとは思えん。おそらく他の仲間が配置した魔物と戦っているはずだ」
アルドはギン達がたった4人で乗り込む可能性は低いとふみ、配置した魔物と他の仲間が戦闘をしている可能性を考慮する。
「それが何だというのです?」
「敵味方問わず死体ができる。それを更に魔物として生成すればいい。それからピッキー、何も魔物は大きい必要はない。小さくても奴らをかく乱してくれれば俺が仕留める」
「なるほど、それは名案ですね」
「任せてよ」
アルドの指示にブリックとピッキーが了承し、アルドが更に声をかける。
「それでいい、今度こそあの剣士を俺の手で仕留めてやる」
そう言って、アルドは前面に出てきたギンに対し剣を振りかざし、ギンも魔法で剣を強化しアルドの剣を受け止める。
「ほう、やるな」
「お前は確かに強いが、俺達は負けるわけにはいかない」
そう言ってギンはアルドに対し火球を至近距離から放ち、アルドに当てる事に成功するが、アルドを少しひるませただけで、ほとんどダメージを受けていないようである。
「効いていないのか⁉」
「ふっ、俺は魔族の中でも魔力こそ低いが、魔法耐性は強い方でな、だからこそ純粋に剣のみを極める事ができたのだ」
「さすがに魔族一の剣豪を名乗る事だけのことはあるな、だが剣だけで俺達に勝てると思うな」
「いくらお前が魔法剣の使い手であろうとも剣技で俺に勝てるかな?」
ギンとアルドがやり取りをしているとブライアンがアルドに迫っていく。
「悪いがお前の決闘には乗ってらんねえんだ!2人がかりでやらせてもらうぜ!」
「ふっ、それは俺も承知済みだ」
「何!」
次の瞬間地下からアンデット系の魔物が多く現れギンとブライアンに迫って来る。
「くっ!」
「くそ!うっとしい奴が出やがったぜ!」
アンデット系の魔物を見たルルーはギン達の救出に向かうべく動こうとするが、エイムに制止される。
「まずいわ!2人を助けないと!」
「待って下さいルルーさん!また何か来ます」
エイムが目にしたのは小さいが多くの石の魔物であり、エイムとルルーを囲むように迫って来る。
次から次へと新たな魔物が現れる。このままギン達はジェファーの儀式を許してしまうのか?
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