84日目 体重税
20XX年4月1日、体重税が施行された。
体重税が作られた経緯は以下のような物である。
体重が重い場合には健康に害があり、それだけ将来の医療費を圧迫することが考えられる。また、体重が重いと言うことは、公共空間においてそれだけの空間を占有しており、また交通機関においてはそれだけエネルギーを使うことになる。
そういうわけで、BMI値が22以上の場合には課税対象となったのだった。
中途半端に太っている人にとって、健康診断の時期は悲惨である。同僚達はご飯を抜いたり、その時期だけ運動をしたりと、さまざまな努力をしている。年に一回のタイミングさえ乗り越えてしまえば良いので、リバウンドしても構わない気持ちでダイエットを行うことになる。
僕はもともと身長170センチで体重は100キロを超えていたので、多少気をつけたところでどうしようもない。僕はダイエットにあくせくする姿を横目に、いつも通りご飯を食べ続けるのが常だった。
しかし、そんな生活を続けているうちに、僕の事を見る周りの目がだんだんと厳しくなってきた。直接言われることはないが、「なぜお前は太っているのか」という目線である。
始まりは、痩せようと頑張った人を褒めるという風潮が出来てきたことかもしれない。それがだんだんと太っている人は悪い、という流れに変わっていった。
なにか言われたとしても、僕はその分の税を払っているんだぞ、と言い返せる。けれど、きっとそれも違う。
そもそも別に太っていたって良いじゃないか、と僕は思っているのだった。
来年、体重税は増税されるらしい。太っている事に対して、さらに批判が出るのではないか、と心配で、僕はストレスでさらに体重が増えそうである
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