西新宿 呑者家
営業なりたての頃は、似たような失敗が続いた。以前、コールドテーブルの入れ替え工事をした西新宿一丁目の呑者家さんから、今度はタテ型冷蔵庫の入れ替えの話しがきた!社長は、仕事の合間に店で、トランペットを吹くとても素敵な人だった!その人をまさか、仁王立ちにさせ、3時間も怒らせることになるとは!その時、わかるはずもない。
ただ一つ気になっていたのが、社長が当時、付き合っていた大工さんは、めちゃくちゃ頑固な方で、人の話しを聞かないヨボヨボのおじいちゃんだった!冷蔵庫の入れ替えの下見に来たんですが、というと、親方は大丈夫だ!入る!という。地下の為、階段の踊り場でまた、冷蔵庫をフラなくてはいけないが、下見をしようとすると、大丈夫だ!入るの一点張りだ!あとは一切話を聞かない。
階段は造作工事中で、中の手すりが剥き出しになっていた。ここまで工事やっているんなら、親方を信じていればいいかと、しょうがなく任せてしまった!搬入当日、呑者家さんは社員旅行で、休んでる間に造作工事を済ませ、帰ってきたら綺麗になっているという、社長の計算だった。当然、新しい冷蔵庫になっているだろうと、楽しみにしていただろう。だが、俺はやらかしてしまった。階段の踊り場どころか、地下への階段の入口で、冷蔵庫がぶち当たり入らなかった!完全なる初歩的下見ミスだ!
さらに、引き上げる冷蔵庫は、解体作業が始まっていて、マイコンのサーミスターを切断していた。
社長にも連絡したいが、当時はポケベル時代だ!ひたすら、旅行から帰ってくる社長を、店で待つしかない!何も知らない社長を!
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