砂漠

 水を求めて砂漠を彷徨っていると突然、見渡す限りの砂が宙に浮かんでいった。

 自分すらも浮かんでいるのに気付いたのは透明な天井に落っこちて、空から降り落ちる砂の面に押し潰される寸前だった。


 これは砂時計の内部での話だ。

 酔っ払った1人の酒飲みが、溶着する前のガラス口から出口のない砂の世界へと迷い込んだ笑い話。

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