イメクラ(67点)

 長袖のつなぎ姿のスタッフが僕を出迎えた。


「フェラーリ・コースを」

「かしこまりました、どのレースに出場なさいますか?」

「3000円の、ユーロF3000ってやつで」

「かしこまりました、では嬢は……はい、かしこまりました、ではピットインッ」


 しばらくして嬢がやってくる。ミ〇ュラ〇マンそっくりだった。


「チェンジ」

「申し訳ございません、当店オートマでやらしてもらっております、お受けできかねますっ」

「何だと?」


 ここで負けたら黒ひとつ星が付けられる、負けてたまるかっ。


「でも、ここにシフトレバーがあるけど?」


 僕は急いで勃起させた股間を指差す。


「それはサイドブレーキでございます」

「ははは、こいつは暴走させることはあっても、ブレーキを掛ける装置な分けないでしょ」

「では嬢に操作させてみましょ」


 嬢は、息子を掴んで押し上げる。

 その手のウルトラソフトさに、腰砕けになった。


「ほらブレーキだった。ではあらためましてピットインッ」

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