第338話 苦労が報われる日
2024.10.30
私は、19歳の時に双極性障害を発症した。
でも、ちゃんとした治療が受けられないまま、月日が流れた。
20代の頃は、転職のオンパレードだった。躁状態で転職、うつ状態で休職、退職。
3日で辞めた職場もある。履歴書は改ざんしまくっている。
とにもかくにも、仕事にはえらい苦労をした。
でも、生きていかないといけないから必死だった。
代償に、自分を傷つけた。
そんな過去があるわけだが、旦那には「同じことの繰り返しだね(笑)」とせせら笑われた。
それがどうしても許せなかった。
今日は受診だった。
何故か旦那が金魚のフンのようにくっついてきた。
私はドクターに自分の気持ちを伝えた。
怒りとか、悔しい気持ちとか。もはや泣きながら話をしていた。
ドクターは、旦那に「どうしても波のある病気だから翻弄されてしまうこともある」とオブラートに包んで伝えてくれた。
帰りはパンケーキを奢らせてまぁひとまず解決した。
私は食べ物に弱いのである。
でも、やっぱり普通の人と、いわゆる私みたいな普通じゃない人とは相容れない部分があるのだろうなと感じた。
わかり合えない、というのか。
だって、順風満帆に生きてきた人と、しがみつくように必死に生きてきた人となんて、わかり合えるはずがない。
しなくていい苦労ばかりしてきた。
いつか報われる日が来るとしたら、あっちの世界に行くときだろうか。
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