第12話 嬉しい誤算
~そして現在~
リムルが、過去の出来事を思い出していると
ルクス「リムルの作戦を聞いて、最初は失敗するんじゃないか?って思ったけどな。」
そう言ってルクスは冷や汗をかいた、リムルの作戦は国王や神父等が認めなければ叶うことができない博打のようなものだった。
リムル「そこは勇者の特権でもなんでも使って連れて行こうとしましたけどね」
あははは、と笑い誤魔化しながら話を進める
アマギ「でも嬉しい誤算だったわね、まさかあの女が剣聖だなんて」
そう、彼らは彼女が剣聖になるなんて考えていなかった、剣聖の子孫だからといってなるとは限らない、いや子孫と言うだけであそこまで傲慢になっている者達がなれるはずがない、それが彼らの考えだった。
アカギ「でも.....実際.....は.......なった」
そう考えは考えであって答えではない、しかも実際に起きている為最早これは現実逃避に等しい
ルクス「まあ、この誤算のおかげで計画はスムーズにいったんだけどな」
この嬉しい誤算のおかげで剣聖として彼女は行き、コミュニケーションとして彼女に近づいてもリムルは全然不自然では無く、むしろこれから共にする仲間として話すことも多くなる、そうすれば
リムル「僕の魅了の眼を使ってもバレない、1番懸念していた賢者と聖女もついでに魅了したしね」
賢者や聖女になるとリムルの魅了も解けてしまう可能性がある、なら彼女達も魅了してそんな事を考えさせないようにすれば良い、そう言う理由で彼女達も魅了したのだが.........
ルクス「あんなクズが賢者と聖女なんて、女神様は何を考えているんだ?」
リムル「まあ、それは僕のせいでもあるんで」
リムルの魅了は相手を自分に惚れさせる事、それが高すぎると、相手の言う事をなんでも聞いてしまい、そして周りの邪魔するものを排除しようと暴力的になる、聖女達がああなったのは、勇者リムルがルクスの腹を蹴った事で
「自分達の邪魔をする者」
として認識し攻撃をしている.....らしい
らしいと言うのは、リムルが理解しているのは、魅了された者はリムルの事を過保護に成る程好きになり、それ以外の男に過剰なまでに敵対心を出す、それぐらいだ。
様々な性格があるのにみんな同じになる原理や何故かからない者達がいるのかも分からないことが多いのだ。
ルクス「まぁ、でも今回はそれのおかげで俺の腕がなくなったんだけどな」
そう言って、ちょっと皮肉を言うとアカギが
アカギ「にぃ.....さん....いじめちゃ......め....!」
ルクス、リムル
「天使かよ」
アマギ「心の声ダダ漏れだぞー」
アカギ「///////////」ポフ
先程の言葉が恥ずかしいのか、ルクスの服に顔を埋める
リムル「はあはあはあはあはあはあはあ、愛しい我が妹よなんて可愛いんだぁ」いやらしい眼
ルクスに甘える姿が可愛いらしく、とても表現できないほどの顔になっている
ルクス「リムルリムル素....素が出てるぞ」引き
友人の素の姿を何度も見ているのか少し引くがツッコミを入れる
アマギ「全く.........まぁ、今はいっか、また暫くは会えないんだし」
ルクス「それもそうだな」
これからリムルは勇者として旅に出る、そうなるといつ帰ってくるかわからない魔道具の水晶を通して連絡は取れるが、それも彼女達がいない時だけだ、実質これが最後になる。
ルクス「リムル」
まだデヘデヘ言っているリムルに声をかける
リムル「デヘデヘ....?どうしたんですか?ルクスさん」
急に真面目なトーンになったのでリムルも元に戻る
ルクス「ありがとうな、こんな俺を助けてくれて」
そう言って頭を下げる、例え女神のように可愛い妹の為とは言え、己を犠牲にしてでも助けてくれたことには変わりはない。
リムル「...................」
リムル「頭を上げてください」
そう言われて頭を上げる、そうするとリムルは笑顔で言った
リムル「僕の方こそ、こんな僕の友達になってくれてありがとうございます」
生まれてからこの眼の力によって友達も頼る人もいない自分に初めてなってくれた友達、それだけでも彼は動いていただろう。
ルクス「俺の方もさ、アイツのせいで俺も友達がいなかった、ありがとう」
そう言って2人は握手する
ルクス「しばらくは会えなくなるが、ちゃちゃっと魔王を倒してこいよ」
リムル「言ってくれますね、でもそのつもりです」
そう言って2人は笑い、その姿を見て
アマギ「男同士の熱い友情.....デヘヘヘ」
アカギ「.....くさ......てる」
何を想像しているのかわからないが、興奮しながら、リムルと同じような顔で見ていたアマギにドン引きするアカギ
アカギ(ここでまともなのはルクスと私だけみたい)
そう思いながら、こんな幸せな日常を送れることに感謝した。
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~勇者パーティ出発日~
リムルが魔王討伐に出発する日、ルクスは他の人達に見えないように、隠れて見ていた、その隣にはアカギもいる
アカギ「にぃ......さん.......ハーレム?」
ルクス「よくそんな言葉知ってんな」
アカギ「勉..............強...........した」ドヤァ
とても愛くるしいドヤ顔で褒めて欲しいと言わんばかりに抱きついてくる。
ルクス「よーしえらいぞー」わしゃわしゃ
アカギ「ひゃー/////」
とても嬉しそうに言う、リムルがシスコンになる理由もわかるほどの可愛さだ
ルクス「アカギ、そろそろリムルが出発する、見届けよう」
そう言って透明の魔法を使って近寄る
リムル「それでは皆さん!行ってきます!」
アイル「行ってきまーす」
アミ「待っていてください必ずせ 世界を救ってみせます」
ミア「楽しみにしていてねぇ」
そう言って4人は馬車に乗り1人1人最後に言葉を残してい行き、出発した
そして、その姿を見て2人は、こっそりと抜け出し、話す
ルクス「これで、俺たちの作戦は終了だな」
アカギ「うん.....これ......で、.....あの女......は」
ルクス「ああ、もう出てこない」
ルクス「ああ.......これで.....これで......」
周りに誰もいない事を確認して
叫ぶと
ルクス「これで自由だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
長かった地獄の生活もこれで終わる、そう考えると涙が止まらなくなった
アカギ「ルクス.......やった.....ね!」抱き!
その姿を見て、アカギは優しく抱きしめてくれた
ルクス(長かった、本当に長かった、これでアイツとの婚約も完全になくなった)
これならば自分の両親を、説得できる。
ここからは両親が決めたレールではなく、自分で選んだ道、魔法使いの道を歩むことが出る。
ルクス「まぁまずはこの腕だな、アカギ頼む」
アカギ「ん.....任せて」
そう言うと、アカギは魔法陣を展開しルクスの無くなった左腕の方に向かって唱える
アカギ「ヒーリングⅤ(ファイブ)」
そう唱えるとたちまち斬られた左腕が再生する
ルクス「ふう、ようやく.....かぁ」
左腕が使えるか試し、使える事を確認すると安打の息を零し、アカギの頭を撫でる
ルクス「ありがとう、アカギお陰で助かったよ」
アカギ「ん.......よかっ...........た」
それでも浮かない顔をするアカギ、多分あれだろう
ルクス「.......アカギ」
アカギ「.......な.....に?」
ルクス「大丈夫だ今度は俺がお前を助ける、もう"魔女"なんて、誰にも言わせないから」
そう言って強く抱きしめる、彼女はまだ13歳だ、なのに何故魔法が使えるのか、それは彼女が魔法の才能をルクス以上に持っており、そして
彼女の辛い人生の始まりでもある。
————————————————————
続く
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