美少女は成瀬くんをオトセナイ⁉︎
猫の集会
空回り美少女
私の名前は、三上カレン。
私は、とにかく昔から美少女って言われて
モテはやされてきた。
なのに…なのにあのコンビニのバイト先の
成瀬ときたらぜんっぜん私になびかない。
興味がないわけ⁇
んなわけないわよね。
きっと照れてるだけよ。
そうそう。
「あのー、成瀬くん」
「何ー?」
「コレわからないんだけどぉ、教えてくれな
いかなぁ」
上目遣いで質問。
「あー、オレも知らねーっス。店長ー三上さ
んがー」
「あぁ、もういいっ‼︎」
なんで店長よぶのさっ!
次の作戦‼︎
「ねぇ、ねぇ、コレ重ーい…」
「あ、僕やります‼︎」
えぇぇっ
どっから来たんだー‼︎
鈴木くーん⁉︎
あなたに頼んでおりませぬっ‼︎
もぉーっ。
成瀬くんー。
絶対オトシテヤルんだから。
今までは、自分からいかなくても向こうか
らどんな男もすり寄ってきた。
なのに、なのに成瀬のやつ…
ぜんっぜん私になびかない。
恋ってこんなに大変だったのかしら⁇
はっ…もしかして成瀬くん、視力悪くてよ
く私が見えないのかしら?
「ねぇ、成瀬くん」
「ん」
「視力いくつ?」
「どっちも二ーてんゼロだけど何か?」
はぁ⁈
じゃあ、私のことバッチリ見えてますよね
ぇ⁉︎
「あー、目いいねー…ハハハ。」
「頭もそこそこいいっすよー」
「へー…」
いやいや、あんたはバカだよ。
こんな私の美貌に気づかないんだからさっ。
大バカもんだよっ‼︎
にしても…
はぁ、完敗…
「お疲れ様でしたー。」
もー、次はどんな作戦で行けばいいのよぉ。
次の休日バイト中
…成瀬くーん‼︎
思わず成瀬くんをガン見。
「なんだよ。オレに惚れたか?」
なんて言ってくんじゃん…!
「んえっ、ん、んなわけ、ないよ。うん。な
いからっ」
って突発的に答えてしまった…。
シュン…。
私のバカ。
よし‼︎
気合いを入れ直して、
「成瀬くん、」
「ん」
「あのさ、成瀬くんって彼女いる?」
「いない」
…うん。知ってる。
リサーチ済みだし。
「えー、そうなんだぁ、実は私も彼氏がー」
「いらっしゃいませー」
おいおい‼︎ぜんっぜん聞いてねー…。
と思ったら、
「なになにー、三上さん彼氏いないのー?実
は僕もまだ独身なんだよー」
なんて店長がポッと赤くなる…。
「あー、そうですかー」
私の店長への返しに
プッて吹き出す成瀬くん。
クッソー‼︎
もう、成瀬なんか知らなんだからー‼︎
あー、この際もう成瀬なんか諦めて他の人
と付き合おっかな…。
なんて思った。
「いらっしゃいませ。」
ニコッ。
お客さんに愛想を振りまいた途端。
「君かわいいね。今度デートしようよ」
なんていきなり誘われた。
フン、やっぱり楽勝。
「あー…えと、」
でもさぁ、そんなに簡単に次いけるかよー
‼︎
「ごめんなさい。実は私彼氏がいるんです」
「あー、だよねー。失礼」
といい男性は、立ち去った。
「へー、三上さん彼氏いるんだー」
「えっ、いないよ」
「ふーん、大変なんだね」
へっ…
大変って言った?
今成瀬くん私に寄ってくれた?
「うん。大変なの」
「ほんとだね。嘘つくの大変そう」
「う.嘘つきみたいに言わないで」
「え、だって嘘ついてんじゃん」
ムッカー‼︎
人の気もしらないでー‼︎
「んもー、だいたいあんたが…」
あっ…。
「オレが?何?」
「もういい!仕事仕事‼︎」
あー、危なかった。
しかし、本日も苦戦中…。
バイトの休み時間テーブルに頭を伏せた。
すると成瀬くんが入って来て、
「どーした、三上。よだれ垂らすなよー」
なんて発言してきたじゃない。
クッ…
成瀬ー‼︎
「垂らすわけないからっ‼︎」
んもーっ。
ってわけで本日も完敗ー‼︎
はぁ。
すっごくヤキモキする〜‼︎
「もう、もう、んも〜ぉう」
店の外でストレス発散中。
「あのー、牛に変身中悪いんだけど帰れない
からあっちの隅っこで牛に変身してもらえ
ない?」
なんて成瀬くんに言われたー‼︎
バカ成瀬‼︎
誰が牛に変身中なんだよっ!
ま、たしかにんも〜ぉうって言ったけどさ。
明日は、どんな作戦でいこうか…
もう、作戦なんてないよぉ〜。
そんなのんびりしてたら成瀬くんが他の人
に持ってかれちゃうよ。
苦しいよ。
あんたのせいで恋がこんなにも辛いってわ
かったよ。
成瀬のばかぁ‼︎
バカバカバカぁ。
続く。
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