『THE HERO IS COMING』#THIC の感想文
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093091169128056
自分は気の向くままに不定期で自主企画を開催しているのですが、今回はカクヨムコンテスト10【短編】に合わせまして『THE HERO IS COMING』#THIC という自主企画を開催しておりました。
その参加作品の感想文を書きましたので、自主企画ページの参加順でまとめていきます。
みなさま、ご参加ありがとうございました!
・『仮面バトラーフォワードvsシャドーフォワード』
自作品なのでこの場をお借りして自作品語りをします。
小紫先生が主催の第七回こむら川小説大賞の参加作が『【新番組】仮面バトラーフォワード』だったのですが、その連載版として
『【連載版】仮面バトラーフォワード』 https://kakuyomu.jp/works/16818093083258483235
という作品を全50話で執筆中でして、その【連載版】のスピンオフとして書きました。
自分は“第四の壁”(※創作物と現実との境界線、という解釈で使っています)を擦ってメタフィクション的な物語の構図に落とし込む長編をたまに書くのですが、今回はそういった
一視聴者のサキガケくんが物語の世界に入ってしまいました✨怪人を倒して一件落着ですね✨
・『スカーレッド』
『【連載版】仮面バトラーレンズ』のif展開の短編ですね。
https://kakuyomu.jp/works/16818093084374824668
もしも仮面バトラーレンズの主人公が異世界に漂着してしまったら。
視点は現地の魔王軍の四天王のうちの一人で、吸血種族のヘルシング卿。ご本人もきっと強いのだろうけれどもそれを上回る仮面バトラーの強さ。
他者を守るために戦うのがヒーローと定義するのなら、他者の時間を奪って自分のために利用しているのはヒーローらしくない、とするタツヲさんの葛藤はわかります。ヘルシング卿には理解できていないけれども、タツヲさんにとっての気休めになるといいかなと思いました。魔族と人間という種族の差が現れていていいですね。
・『雷装戦士Ωストライダー』
怪物となってしまったかつての友と戦う超激アツシーンを描いてくださいました。しかも友は変身システムの開発者らしい。
もしこの物語が全50話の特撮番組だとしたら、開発者を失ってしまうのはかなりの痛手になるのですが、この事件をきっかけにしてふたりの共通の知人である別の協力者が「そうか……アイツは力に溺れてしまったか……」なんて言いながら雷装戦士Ωの味方をしてくれるのではないかなと妄想しました。師匠とか親族とかその辺の間柄の人かもしれません。
今作品が気に入った方は手に汗握るアクションシーンがもりだくさんの長編『ファンキー・ロンリー・ベイビーズ』をオススメします。こちらは現代日本を舞台にした抗争バトルですね。
https://kakuyomu.jp/works/16816927860300736615
・『砥石・イン・ワンダーエレベーターホール』
ごく普通の学生な砥石ちゃん危機一髪! エレベーターに乗ったと思ったら異空間に入ってしまった! さあ大変! というつかみはばっちりな導入から、不思議なエレベーターホールの描写で不安になりつつ、青髪長髪のイケメンとばったり遭遇。
そこから語られるのは暁久居刃さんとの出会いのエピソード。クールに助けてくれたのに追いかけて逃げてなおかつ転んでいてカワイイポイントを稼いでいきましたね。いいはなしや。
お兄さん……いったい何者なんだ……でもまあ悪い人ではなさそう(本当にそうなのかな? 巻末おまけを読んだ感じ結構やばそうですが)だし、チャリで忘れ物を届けてくれる居刃さんがやっぱりカッコイイのでヨシ!
みなさまも『Daydream on Alizarin』を読むべし!
https://kakuyomu.jp/works/16818093079871387978
・『遠くの星から来た涙』
ゼナリアとジュンイチだー! やったー!
このふたりの物語は『星屑のバディ』という短編でも展開されています。
https://kakuyomu.jp/works/16818093079932096547
今回の作品は『星屑のバディ』に描かれていた事件のその後の話。かなり大雑把なくくりで言うと人間×人外(宇宙人)の恋愛――ではないですね、恋愛未満かもしれません。びみょうな、友人以上恋愛未満の“相棒”という関係性といいますか。キュンですね。バディモノに外れなし、と古事記にも書いてあります。
ジュンイチのことが気になって仕方ないけれども、ジュンイチの立場を理由にしてつかず離れずで距離を取ってしまうゼナリアが尊いなあ! と思っていたら看病イベントが来た。しかもゼナリアがディスられたから、という理由がまたベネ。
お互いにお互いのヒーローで在り続けてほしい気持ちが半分、もう一歩踏み出してもらえないかなという気持ちが半分あります。もどかしいぜ!
・『突撃取材‼︎渋谷に現るドラゴンを追え‼︎』
朝焼けに包まれる渋谷の街並み。ウェブメディア記者を主人公として根も葉もないウワサを調べる話。
クリスマスに中山で馬券外に沈んでいった、何のレースだろう(競馬が好きなので競馬について触れられていると無視できない習性)。
窓ガラスやショーウィンドウに映る緑色のドラゴン。その正体を追って別の世界に閉じ込められてしまう。助けてくれたのは緑色のドラゴン、と、具足姿の男! 怪物も倒して助かったぜ! ……でもどこかで聞き覚えのある声だったなあなんて。
この怪物やドラゴン、またこの具足姿の男は『かみよもきかず〜特定怪異対策及ビ指定霊者活動記録〜』にも関連しているのでしょうか。わたし、気になります。
https://kakuyomu.jp/works/16818093076159283404
・『来光戦隊サムライジャー其の八「仮面執事推参」』
奇跡のクロスオーバー! ありがとうございます!
サムライジャーの放映時期とフォワードの放映時期はかぶらない上にそもそも世界が違う。サムライジャーのある世界の仮面ライダー枠は仮面ナイトですしね……。
ニチアサオマージュ作品同士の最強コラボに、まずはフォワードの作者としての感謝の言葉を述べさせていただきました。
作者としての感想に移りたいと思いますが、フォワード側のキャラクターの解像度がとっても高いので、違和感なくすんなり読むことができています。自分が二次創作でいちばん引っかかってしまうところって“口調”なんですよね。心が二つあるんですよ。「○○はそんなこと言わない!」っていう原作に忠実でありたい自分と「二次創作だからこそこういう展開も美味しい!」という、好みの味付けにしたい自分。どちらかというと前者のほうが勝ちがち(個人の意見です)。
この作品のもっとも優れた点ですが、サムライジャーのひとつのエピソードとしての完成度が高いのです。コラボのキャラクターを活かしつつ、ただのお祭り回としてではなく本編キャラクターの成長につなげてきているのが構成として上手すぎる。サムライジャーは連載しませんか。もちろん『かみよもきかず外伝 いまはむかし』も好きなので続きを読みたいです。
https://kakuyomu.jp/works/16817330661281383515
・『私のひーろー』
> ヒーローとは、世界の常識を変える存在
この作品で語られるヒーローはふたりいます。一人は視点人物の私を支えてくれているおとーさん。もう一人は、世界から称えられる英雄。魔物に侵略されかけている世界を、ふたりで戦っている。真っ当にヒーローらしいヒーローとしての行為ですね。
私とこのふたりが出会ってしまったことにより、物語が一転します。いずれ出会ってしまう運命ではありましたが、おとーさんとしては私がどうにかして生きていられるようにしたかったんだろうなあ……と思うと切ない。
ヒーローとは、をあえて悪とされる側から描いているよい短編でした。『2025年用短編集』も読みやすい短編が集まっているのでそちらもご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/16818093091353262179
・テーマの解説と次回予告
『HERO IS COMING』がJRA(日本競馬協会)さんのキャッチコピーでした。ここに“THE”を付けています。英雄はただ一人でいいのかもしれないけれども『あなたにとっての』ヒーローとは、という意味合いで“THE”が入りました。
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093093511214031
ただいま開催中の自主企画は、趣向を変えています。「書きたいところだけを書いてくれよん!」という自主企画です。物語を書き始めるにあたって、(これは人によると思いますが)「このシーンは絶対に入れたい!」という強い意志があるとして、その任意のシーン“だけ”を書いてほしいのです。キャラクター設定や世界観の説明はかっ飛ばしていいです(もちろん、その説明パートが大好きなかたは説明パートを書いてください。自由にやっていきましょう)。そのシーンに至るまでの経緯やその後の話は読み手が勝手に妄想して補うので、気軽にご参加ください!
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