暴虐の剣鬼、異世界へ!
カティ
第1話 呼び出される
時は世界大戦の時代、一人の男が大和の甲板にいた。
彼の名前は桐谷アキラ、15歳。
のちに剣鬼と呼ばれる漢だった。
大和の上空にはアメリカの戦闘機が飛び交い、大和に爆撃を加えていく。
「こんな機銃なんぞで堕とせるか!イゾウ!弾をよこせ!」
アキラの友人であり、共に戦場に来ていた、俺こと松野イゾウに弾を要求する。
「アキラ、弾をどうするんだ?」
「知れたこと、刀で打つんじゃ。」
「へっ?」
「見ておれ。」
アキラは刀で弾を打つとその先にいた戦闘機が堕ちていく。
「ほれ次をよこせ。」
「わかった!龍蔵、弾をもっともってこい!」
イゾウは近くにいる龍蔵に声をかける。
「松野軍曹、僕は少尉ですよ、命令するのは・・・」
「うるさい!それどころじゃ無いだろ!さっさとアキラに弾を渡せ。」
「はい!!」
龍蔵は慌てて弾を渡す。
「ほれほれ!この蚊蜻蛉が、堕ちてしまえ!」
アキラがいる範囲の戦闘機の姿が明らかに減っていく。
「な、何なんですか、この人は・・・」
龍蔵は口を驚きで口が閉じなくなっていた。
「むっ、魚雷か!はっ!」
アキラは大和に向かって来た魚雷を斬撃を飛ばし到着前に斬る。
これには俺も驚くばかりだった。
「お、お前、今なにをしたんだ?」
「剣撃を飛ばしただけだ、たいしたことはしていない。それより敵がこっちに来なくなったぞ!」
いくつも戦闘機を堕とし、砲撃、魚雷を斬るが大和の長い全長では全てを守る事は出来ない。
艦が傾き始め、被弾の数が増えていく。
機銃の音も段々少なくなっていくのがわかる。
「これは沈むな・・・」
「そんなアキラ曹長がいるのに沈むのでありますか!」
龍蔵は怯えながらアキラに言う。
「俺がいてもこの大きさ全ては守れん。
龍蔵、お前は艦を降りろ、海に降りたらさっさと艦から離れろ。」
「そんな逃げろと言うのですか!」
「こんな負け戦に付き合う必要などない!それにお前は学もあり、良いとこの坊っちゃんだろ、生きて日本の為に尽くせ。
戦場で散るなどもったいない。」
「アキラ曹長・・・」
龍蔵の目に涙が浮かぶ。
「ええい!時間が無いと言っているだろう、さっさといけ!」
アキラは龍蔵を掴み海に放り込む。
「アーキーラー曹長!!」
龍蔵の非難にも似た声が聞えた。
「さてアキラ、育ちの悪い俺達は最後までだな。」
「もちろんだ、それとも何か、イゾウも逃げたいのか?」
「冗談をこれでも剣士を自称しているんでねぇ、尻尾巻いて逃げるなんて真似は出来ない。」
「自称だけじゃがな、剣士を名乗るなら・・・」
アキラは飛んできた砲弾を斬る。
「これぐらい出来んとなぁ。」
「アキラそれは剣士の域を超えているぞ。」
「普通だ・・・ってイゾウ、その足下の光はなんだ?」
俺の足下に円型の魔法陣が現れていた。
「な、なんだこれ!足が動かない、助けてくれアキラ!」
俺は思わずアキラの腕を掴む。
「腕を掴むな、斬れんだろうが!」
光は二人を包み込み大和の上から消し去ったのだった。
「あの光はなんだったのだ・・・」
光がおさまり、周囲を見ると見知らぬ部屋だった。
アキラの隣にはイゾウが横たわっていた。
だが、周囲に気配を感じる。
「誰だ!」
「おお!成功だ・・・成功したぞ、これで魔王に勝てる!」
「誰だと聞いている。」
「城にお知らせせよ、勇者様の召喚に成功したと。」
「3度目だ、次で答えぬようなら・・・」
アキラは刀に手をかける。
「おお、これは失礼しました勇者様、私はローラン王国、神官長をしております。リフと申します、以後お見知りおきを。」
「それでリフとやら、ここは何処だ?さっきの光は何だ?」
「ここはローラン王国でございます。光はあなた様をこちらにお呼びするための魔法の光にございます。」
「つまり、我等を拐ったものだということだな?」
アキラは敵意を向ける。
「拐ったとは人聞きの悪い、我等が神に祈りこちらに来ていただいただけにございます。
それで勇者様のお名前は?」
「勇者?意味がわからんがワシはアキラ、そこで寝ておるのがイゾウだ。」
「アキラ様、こちらに来られたばかりで混乱することもお有りでしょうがまずは陛下にお会いしていただきたい。
今後の事についてもその時にお話出来ることでしょう。」
「・・・ふむ、一応話は聞いてやる。案内しろ。」
「こちらにございます。」
アキラはイゾウを担ぎ、リフに案内され城に向かうのだった。
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