バウンダリ編 第3章 第08話 秘匿
そそくさと準備を済ませ、まことは上機嫌で導人の部屋に移動する。
さすがに、コアラ抱っこはしておらず、コーヒーを2人並んで飲んでいた。
「早、ちょっと待ってね」
水希は荷物を持って奥の部屋に行く。
「さすがに、導人くんの前で着替えはしないのね、意外だわ」
「うんそうだね・・・」
まことは最近、朝、導人の前で着替えをしている・・・
時には、ふろ場に乱入してくることもある・・・
そのため、ちゃんと人並みに育ってしまった導人の恋愛感情は、危険な状態になることが時にあり、少し導人は困っていた、とうぜん表向きは平気なふりをしているが・・・
「おまたせ、何が食べたい?」
「お姉さんのおごりなら焼肉」
「いや、お金なら俺が出すよ」
「えっそんな、ありがとう」
「まあそうだよね、最近車買ったばかりだし」
「へへっ」
ついに、自分の思うかわいい車を買ったようだ、赤色の1.6liter Turbo搭載でGRとエンブレムに追加されている、4WDもついてよく走るらしい。
「おでかけ、おでかけ嬉しいな」
二人とも見事にシンクロしている・・・やっぱり仲がいいよね。
近くにある焼肉と焼き鳥の店と言っても、焼き鳥は串ではなく自分で焼くスタイル、よくある焼肉グリルではなく炭火の7輪だが周りから煙は吸い込んで煙くない。
まあ焼肉だよね。
着いて注文時に、いきなり自称姉さんはビール大ジョッキを注文、導人は嫌な予感がした・・・過去にこのパターンで裸でベッドにもぐりこんできた記憶がある・・・まことにちょっと密告る。
ただ、まことの返事は私も頑張るだった・・・?
いやな雰囲気を増しながら乾杯して肉を焼き始めるが、まことが仕切りまくるそうかまことは焼肉奉行だったのか・・・それも焼肉の種類によってベストな塩梅があるようで焼かせてくれず取り皿に肉が積みあがっていく。
まあ楽でいいけど、と気を抜いていたらジョッキが3つ目になってる・・・
非常に楽しそうだ・・・
ふと気が付くと、まことも様子が変だ・・・
ちょっと目を離したすきに・・・あれはジュースに見えるけど・・・チューハイじゃないか? あっ姉さんがビールジョッキと酎ハイを頼んでまことに酎ハイをまわしてる? ここは異世界フィクションですよ、よいこはマネしちゃだめだよ。
姉さんの言い訳は、いやなことは飲んで寝れば大丈夫だと言う、どこかの親父のような言い訳だった。
動かなくなり、口に出すことは絶対無いがとっても重い2人を担ぎ家に帰った、確かに何も考えず寝こけている二人・・・明日も学校あるんだけどな・・・
占有されたベッドの端っこに、もぐりこんで寝る導人・・・
この選択は大失敗・・・
夜中に、ある出来事が起こるべくして起こった、それも加害者は二人・・・
朝のふたりの第一声は、起こるべくして起きたこと・・・わが生涯に一片の悔いなし!!・・・だった・・・
ただ二人ともすこぶる上機嫌で、とても仲が良かった、まる。
朝、3人で用意し学校に登校と出勤をしたが、何の躊躇もなく導人の前で着替えていた・・・
導人の感想は、今更まあいいけどねだった、いい加減導人の中の男の子の部分が限界だった・・・だが、ただこの事をほむらが知った後が怖かった。
ああ距離感が・・・
まあ、今日もいつものように魔王学科のいや、魔法学科の授業をして実習その時にやはり体が硬直する3年生が存在しているが、まことは絶好調の様だった、よくない事だが水希姉さんの方法は、戦い続けてきた軍の中では正解の一つかもしれない。
話を実習に戻すと、生徒の中で魔法の威力に差が出てきている、皆に基本通り魔力循環は毎日する事としている、幾人かをピックアップして魔力の循環をさせ流れを見ると動きがぎこちない、うまくできている生徒を呼ぶとちゃんと流れている・・・なぜだろう? ダメな生徒にどんなイメージで循環させているかを聞くと手次は右足次は左足の感じで行っていると言い、他のダメな生徒も同じ感じだった。
一度生徒を集め、魔力循環は水を流すように循環させること飛び飛びに指定するのではなく順に流していくことを意識するように注意する。
それだけで、ずいぶん魔法の威力も上がった。
同時に、身体強化もうまくできるようになったようだ。
なぜか水希ねえさんがメモをしている・・・今頃?
指摘すると、帰って部隊の隊員に指導するようだ、そういえば高等部の授業を手伝いにき出してから特殊攻撃M師団の成績が上がりなおかつ安定してきたと言っていた、訓練に俺の指導方法を取り入れているようだ。
まあ、隊の底上げには有効で、世のためになっている様だから良いか。
全く危なげなく、10階層の扉の前に到着、今回はここで引き返し次回は因縁のボスへと挑む。
幾人かの生徒は憎しみを込めた目でにらみ、幾人かは恐怖が見て取れる・・・
そこで、知り合いが死んだということを思えばやはり怖いだろう、それは理解できる、でも軍としてはそこでの足踏みはやはり許されない・・・
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