バウンダリ編 第25話 情報
変化があってから3日後5人は集められた、何とか正気を保ち会議室に集まった、これから始まる報告会議で、あの苦しみを思い出すのが憂鬱だ。
まあ先日出した文書は全員が熱が出た後が白紙で、その後はつらかったとか、苦しかったで終わっていたようだからしようがない。
山本大佐が部屋に現れ、皆立ち上がり敬礼する
「ああ、いや皆楽にしてくれ」
「リポートは読ませてもらった、予想以上にきつかったようだな申し訳ない」
と、山本大佐が皆に頭を下げた。
いいえとは言えなかったのは、私だけではないようだ。
「さて、今回集まってもらったのは、情報が少し漠然としていて少し突き合わせてまとめようと考えている」
「特に熱が出始めてから、多少差はあるがおおよそ1時間あるかないかで起こったことだな」
「動けなくなるのはリポートを読んで理解していましたから、食事等を取り準備しました」
「皆そうかな?」
「「「「「はい」」」」」
「誤算だったのは12時間以上の苦痛を受けることになったことです」
「その苦痛の内容だが、説明できる者はいるか?」
「はい」
「ああ田村2尉か、説明を頼む、他の者は補完できる情報があれば逐次発言してくれ」
「はい、まず末端部位から順次起こって来た消失感がありました」
「はい、あれは恐怖感がとんでもなかったです」
「はい、あれは細胞レベルで分解されているような感覚がありました」
「・・・ほかにはないかね?・・・じゃあ、次の段階へ進もう」
「はい、それでしばらくすると今度は逆に感覚が戻って来たのですが、痛みとかゆみ?が徐々に末端から押し寄せてくる感じがしてきてある点から我慢のできない痛みが押し寄せてくるようになりました」
「はい、あの感覚はしびれが切れている部位を強引にマッサージをされるような感覚が来て、その後痛烈な痛みが押し寄せてきました」
「はい、その時は、いや先ほどの末端から分解される感覚の時には、すでに身動きができませんでした、でその身動きができない状況でひたすら痛みに耐えるというか耐えれずに意識の消失と覚醒がひたすら繰り返されるという状況でした」
「あれは辛かった・・・」と誰かがつぶやいた・・・
「皆もその状態だったのか?」
「はい、意識が朦朧として覚醒出来てきたのはたぶん、12時間が過ぎたころだと思います」
「その間について何か補足のあるものはいるかな?」
「「「「「いいえありません」」」」」
「覚醒後は、みんなのメモにも体が軽かった事と、魔素のコントロールがしやすくなったとの事だが、だれか霧状の魔素が見れたり特性を変えずに移動させることはできるようになったものはいるか?」
「いいえ、できません」皆が首を振る。
「そうか、他に何か補足できそうな情報はあるかね?」
「「「「「いいえありません」」」」」
「そうか、この後できれば能力の状態を試したいが・・・いや、明日にしようゆっくりしてくれ、明日09:00にB3階の訓練所に集合してくれ、では解散」
「「「「「はっ」」」」」皆が立ち上がり敬礼する。
次回はモニターしないとまずそうだな・・・深見君のリポートではもっと軽い感じだったのだが・・・個人差か若さか・・・
魔素を直接コントロールできないのは予想外だったな、この辺りは習熟すれば多少は変わるかもしれんが・・・深見君が特別となるとさてどうするか・・・
翌日、B3階訓練施設、一部を立入禁止にして
「それでは各員の現在の力を見る、各種属性での最大威力と1分あたりの発射可能数をテストする」
「各自でいいタイミングを測って試すように、今日はあくまでも各自の最大能力を見たい、では始め」
5人が、各ブースへ向かい力を試し始める。
後ろから見ているが、先日見た深見くんの力には大きさも速射性も劣っている、なれの問題か?
でも、数日しか差はない・・・魔素が見えないというのはそれだけではないなにかがあるのか?
結果を確認すると、だいたい同じ感じだが、発動時間に属性によって差が出ている。
これは、個人の得意な属性とかがあるのかもしれない、まあ検証は始まったばかりだ、少しダンジョンでの実地を踏まえ様子を見るか。
そういえば、魔法に重要なのはイメージだと言っていたな、その辺りを訓練させよう・・・
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