21 咀嚼

悲しくて

切なくて

涙が出そうだ

ああ

誰もわかってくれないから


だぁーれもいない

支えとなる奴ぁ


ぺっ

唾でも吐きかけろ

涙なんか流すことはない


流した涙を誰が掬う

お前の涙は甘すぎて

とても口には合わぬとさ


泣くな

泣き面を

蜂は刺す


咽喉のあたりが

不甲斐ない悔しさで

灼けるようだが


待ってろ 止めの一撃

今は

悲しみさえ糧にして

俺は太らねばならぬ

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