15 二人の娘

喫茶店に入ってきてすぐ

ジュークボックスに硬貨を入れる

この曲、うーん、あの曲


 退屈な午後ではないか


ふと外見たらヒロが歩いていた

ヒロ! ヒロ!

二人は窓を叩く

気づかずに横断歩道渡って行く

澄ましたらいつもあの顔ね あの子

二人は外に飛び出した

信号が変わって渡れない

二人で呼ぶのに見向きもしない

なぜ?

顔を見合せて苦笑い


まだ怒ってるみたいね

嫌んなるなぁ、いつまでもぉ


 退屈な午後ではないか



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る