第16話 ラリサとアニカの2人だけの話し合い!

アニカが目覚め、ラリサと2人きりになった日に遡る。


「アニカが生きてて本当によかったよ」


よく遊んでいた子が生きていて喜び抱きしめるラリサ。


「お姉ちゃん苦しいの。凄く怖かったけど、今はお姉ちゃんがいるから大丈夫なの」


魔物が襲ってきてパニックになった時のことを思い出すアニカ。


「アニカは強いね。お姉ちゃんなんかまだ現実を受け止めきれないよ」


なんで、あんな目に合わないといけないのかと現実を受け止めきれないラリサ。


「ママが...最後アニカを抱きしめながら、強く生きなさい!アニカは強い子だから大丈夫って言ってくれたの。1人になっていっぱいいっぱい泣いたの。でもママが最後まで守ってくれて、強い子だからって言ってくれたからアニカはもう泣かないよ」


魔物から身を挺して守ってくれた母親のことを思い出しながら語るアニカ。


「アニカは凄いね...お姉ちゃんも見習って、くよくよしてたらダメだよね。あ!拓哉さんが用意してくれたご飯食べる?」


「うん。食べる〜お腹ペコペコ。いいにおいなの」


1日以上何も食べていなかったアニカのお腹が鳴る。


「熱いから食べさせてあげる。フゥーフゥーアニカあ〜んして?」


姉妹のようなほんわかするシーンがそこにある。

アニカは食べた瞬間、目を見開きとろけ顔になる。


「お姉ちゃんおいしいの。食べたことない味がするの。お姉ちゃんあ〜ん」


おいしさに驚いたアニカ。そして、アニカはラリサに食べさせてぇぇと甘える。


「拓哉さんのご飯おいしいよね。まだまだいっぱいあるからゆっくり食べなさいね」


アニカの口に、レンゲを運ぶ。。


「ん~おいしい。体がポカポカしてくるの」


そのあと綺麗に完食するアニカ。

急にラリサが真剣な顔になる。


「あのね!アニカ大事な話があるの。私は拓哉さんに、救われて今があると思ってる。アニカも助けてもらってまた会うことができた。前に拓哉さんが、一緒に居ていいって言ってくれて、私は奴隷でもいいから恩返しがしたい。アニカは、まだ拓哉さんを信用できないかもだけど、暴力は振るわないし、なにも強要しないし、むしろ凄く私のことを考えてくれる。だから私を信じて、ここで暮らせるように一緒にお願いしてほしい」


アニカの両手を握ってお願いをする。


「アニカは、まだ拓哉お兄ちゃんを知らないけどラリサお姉ちゃんと一緒にいたいの。だからアニカもお兄ちゃんにお願いするの。ご飯のお礼も言う」


「アニカ...ありがとう。ずっと一緒だからね。そうだ!アニカ一緒にシャワー浴びよう」


そうしてラリサとアニカは、ここで暮らせるように努力しようと考えたのだった。それから一緒にシャワーを浴びて、昔の思い出や拓哉にどんな料理を作ってもらったとかの話をして、疲れたのか夕飯も食べずに寝てしまったのだった。

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