-6- 夏休み
高校2年の夏休み、真夏は自分の部屋でベッドに仰向けになりながら、昌彦からもらったLINEを何度も読み返していた。
「今度、久しぶりに会わない?」
塾に通っていた頃、真夏と昌彦の関係性は、生徒と先生だった。
でも、今の関係性が、真夏には分からなかった。先生というよりも、人として信頼し始めているような気がした。昌彦とは、2日後に会うことを約束した。明日は、ちゃんと準備をしよう。そう思って真夏は目を閉じ、眠りについた。
真夏は、学校に向かって走る大星を後から走って追いかけ続けていた。大星の名前を、大声で呼んでいた。大星は、全く真夏に気付いていないようだった。大星は、同じ学年の群衆の中に溶け込んで、見えなくなっていった。
「大丈夫だよ。」
真夏の頭に響いたのは、昌彦の声だった。
翌朝、8時に目覚まし時計が鳴った。
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