幼女とイケオジとたこ焼きの夏

「ほら、買いなさいよ」


 ヒラヒラ帯を揺らして少女が指差す。屋台のたこ焼きは魅惑の食べ物らしい。


「ハラがへってはいくさはできないの!」


 人でごった返してるお祭り会場。迷子らしい幼女はいきなり俺の手を引いた。

 もっと優しそうな人は沢山いるのに。


「見たい!」


 飛び跳ねる体を仕方なく抱き上げる。

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