第5話 方針会議
「それでこのあとまずどうするべきだと思う?」
ひとしきり笑いあったところで、オロチに尋ねてみる。
すると笑ったままオロチは答える。
「難しく考えることなんてないですよ。もともといた時代ではどうしていましたか?」
「もともとの時代?もともといた時代に日本を統一することなんてなかったからなぁ…」
「そういうことじゃないですよ。まず何かをするには自分がそのことをしやすくするように根回しするんです。その中でもいちばん大事なことは、上司の承諾を取るっていうことですね。」
「なるほど、上司の機嫌を損ねると面倒だし自分がしたいこともできにくくなるもんな。」
「そういうことです!」
簡単でしょ?というようにオロチは首を傾げてくる。
「ここで言う上司って誰なの?」
「あ、そこは
「じゃあ新しい地域の神々を支配下に入れようとするときは、まず地方神のところにいったほうがいいってことだよね?」
「はい!それでここの地方の地方神は三重県にいらっしゃる
社会科選択で地理を選択していた俺でさえ聞き覚えのあるワードだ。
えーと確か……だめだ。何をした神様かまでは思い出せない。
「ごめん。その神様って何をした神様だったっけ?」
「多くの神様が住んでいる
「ほー、じゃあ今でも人徳はある神様なの?」
もしも
まあでも、そんな偉大なことをした神様なんだから人望はあるに決まっているか。と自分で納得していると、オロチが暗い顔で首を横に振る。
「いや実は最近になって
「お、おう」
あれ?
思ったよりも神様に人間らしいところもあるんだな。
そう思いながら話に耳を傾け続ける。
「まあでも、力が強いことには違いないですし、怒らしたら厄介なので穏便に済ます方法で行きましょう!」
「いや、俺も初っ端からバトルとか嫌だからぜひともそうしたいかな」
さて方針が決まった。
思い立ったが吉日。
そんなことわざがあるくらいだ。
「じゃあとりあえず、三重県に行って、
そう呟いて腰を上げる。
その腰は思ったよりも重くなかった。
よし!日本統一の始まりだ!
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神様紹介NO.2
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