ハルの家は学校から程近い。

「あ、もう着いちゃったし」

「ほんとだ」

そんなことでほんとだ、なんて言うのも変なもんなのだが、心の準備などできる間もなかった。

「そいえば、さ、、ハルって..」

「ん？」

玄関に入る前に俺は気になっていることを

思い切って聞いた。

「は、初めてなの？？？」

「シンジは？」

「お、おれ！？」

切り返され、俺は慌てふためく。

「お、俺は当然、陰キャなんだから

初めてでしょう..！！」

「ハルは？？」

「…ふふん。初めてか、初めてじゃないか、どっちだー？？」

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