第70話 だからテレビ出演の方は、どうしよう? (9)

 それも彩は、自身の脳裏でね。


(フン! 馬鹿で情けない男。だらしない男の癖に)と。


 鼻息荒く思いながら急かす。


 また彩に、こんな事を淳史は告げられれば、元々結婚する気のない彼。


 彩の事を自分の都合の良いとしか考えていない淳史だからね。


「えっ! 嫌、御免よ。彩。許しておくれ。俺が悪い。悪かったよ」と。


 素直に言葉を返し、彩へと謝罪をおこなう辺りを見ればわかる通りで、淳史《夫》も彩の掌の上で遊んでいる孫悟空なのだ。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る