沼津
三島から沼津までは一駅だ。つまり、沼津駅は三島駅の隣なので、たった5分で到着する。
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10:46 三島
|JR東海道本線
10:51 沼津
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沼津の観光スポットは沼津港だが、歩いて30ほどと駅からはかなり離れている。バスで10分ほどだが、今日は天気がよいので、ここは”あいつ”のプランどおりレンタサイクルを使うことにする。
沼津のレンタサイクルはサイクルスポットにある自転車をスマホで予約して、表示された暗証番号で自転車に取り付けられた電子ロックを解除するという便利なサービスで、自転車も電動アシスト自転車で快適だ。サイクルスポットも駅前と沼津港にあり、行きは駅前で借りて沼津港で返し、帰りはその逆に沼津港で借りて駅前で返せばよい。料金は実際に借りていた時間だけ払えばよい。
駅から沼津港までは一本道で、自転車だと10分で到着した。お昼にはちょっと早いが混む前に店に入ろう。どのお店もおいしそうだが、ここはネットで調べた情報を頼りにする。口コミサイトは怪しいので、個人のブログをチェックしておいた。店が並ぶ通りからちょっと離れた小ぎれいな店だ。店の中も清潔感が漂い、女性客も入りやすい。
ランチは”にぎり”にしようか、それとも”ちらし”にしようか迷ったが、ひつまぶし、かき揚げ丼と食べてきたので、ここは丼ではなく”にぎり”にしよう。”おまかせにぎり”でちょっとリッチに三千円。”あいつ”のおすすめはアジフライだが、揚げ物はまたの機会に。
注文してすぐに出てきたお寿司は、駿河湾でとれた金目鯛と生シラスの軍艦付きの全10貫。歯ごたえがあってぷりぷりの金目鯛、透き通った生シラスは新鮮な漁港ならでは。今なら冷蔵輸送が発達しているから都内でも食べられるのだろうけれど、やっぱり雰囲気は大切だと思う。食べているうちにだんだんとお客さんが入ってきて店が混んできたので、お茶を飲み終えたところでお勘定を済ませた。
沼津港でひときわ目立つ建造物が大型展望水門「びゅうお」だ。東海地震の津波対策として2004年に完成した巨大な水門だ。水門の高さは30mで、上部には展望施設が併設されている。そして、入場料は100円と安い。展望台へと昇ると沼津港が一望できる。だが、この水門が動作するときは大地震が起きた時だと思うと、使われることがないことを祈るばかり。
沼津港からの帰りは来た道を戻るのではなく、海岸沿いのサイクリングロードを走って千本松公園を廻ってから戻る。沼津市は伊豆方面からサイクリングロードが整備されており、バイシクルピットと呼ばれる自転車利用者向けの休憩スポットも多数設置して、サイクルツーリズムに力を入れている。
沼津港で自転車を借りて、近くの港口公園を抜けるとサイクリングロードの入り口だ。誰もいない海岸沿いの土手を潮風に吹かれて疾走する気持ちよさは言葉では表現できない。そして海岸沿いのカーブを曲がった時、富士山がぬっくと現れた。また、富士山かと思うかもしれないが、何度見ても見飽きないのは日本人の特性だろうか。
左手に広がるのは濃い青の海、右手には緑の木が茂る公園、そして、正面には青い空をバックに白に染まった富士の山。小田原の三色のトリコロールも見事だったが、この寒色を中心とした四色も春の爽やかさと息吹を感じさせて素敵だ。
千本松原は10キロ続く松林だが、さすがに全部は行けないので千本浜公園を少し入ったところでサイクリングロードは降りて駅へと戻った。
ここからは東海道線を戻り、途中下車しながら東京を目指す。
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