149.夏祭り
電球ソーダの流行は終わったと思っていたのだけれど、キラキラ光るものが好きな子どもの存在を忘れていた。行列だった。
射的の商品はガムテープで後ろを補強してるからなーと、それを横目で眺めながら「飲食は人混みをさけて……」というアナウンスに耳をすませる。
紙皿の上に溶け残ったかき氷をストローで吸ってる小学生が何かいけないものをやってるようにしか見えなくて、不意に笑いが込み上げてきた。
ベビーカステラの屋台に寄ると、
「すいません、1万円しかないんですけど……」
「あっ、大丈夫ですよぉ」
と、これまでのお客さんが落としてきた1000円札と100円玉だけは無限にあるようで、快くお釣りを渡してくれた。
屋台で冷やしパインとりんご飴を買って「PPAP~!」と叫んでいる子どもがいた。
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