143.一部制限解除

「KーPOPのステーションから『Follow Me』を再生して」

「すみません、よく分かりません」


「おいおい。誠意を見せろ。誠意を」と言うと、「ハラキリプログラムを実行しますか?」とロボットは問いかけた。「どこで覚えたんだ? そんな言葉」と男はうろたえる。


「まぁ、わたしの情報収集能力──いわばそのリソースとなるデータベースはネットの海に繋がっていますので……」


「まぁいい。これからは『強制シャットダウン』と言い換えるように」


「ううむ。そうやって矯正されるのはどうも性に合いませんね」とロボットは言った。

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