第120話 それから

『人類の生存領域が拡張されました。能力が解放されます』

レイは北の街の奪還に成功したと判断した。

念のため、レイは自身を鑑定した。

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NAME レイ JOB 調合師 性別 男 年齢 5歳

スキル

鑑定

ポーション作成

・回復(C) (6)

・魔力回復(D)(6)

・スタミナ回復(22)

・状態異常回復(22)

・造血    (22)

・消毒    (6)

結界魔法

身体強化魔法

魔力循環

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北の街が奪われる前まで能力値が戻っていた。これで一旦戦闘は終わりかとレイは気を抜いた。


三日後、中央の街から北に向かっていた部隊とギルドマスターが戻ってきた。街は大盛り上がりだ。レイ達も出迎えに参加した。するとギルドマスターの演説が始まる。

「北の街の奪還には成功した。しかし街はオークの被害が甚大で主に食料の支給がなければ立ち行かない状態だ。今後もみんなの協力が必要になる。大変だと思うがよろしく頼む」


そうして北の街の支援が決まり、新しく北の街のギルドマスターが中央の街の傭兵から選出された。元北の街のギルドマスターと領主は街を奪われたことによる責任として死刑となった。


それから一年半が経った。ポーション工房も完成し、大型の蒸留器が2台設置され四つの街にポーションが支給されるようになった。アンナとティアもポーションの効果、不純物の有無などまで鑑定できるようになったため、ポーション作りを手伝ってくれている。


中央の街の牧場も再建され、定期的に肉を卸すことができ、街の拡張もまだ外壁は低い物の魔物の侵入できない程度の高さで街を覆うことができている。これらが要因となり畑を広げることもでき街の生産能力は向上した。


魔術師ギルドも専用のギルドハウスが完成し、傭兵ギルドを間借りしなくて済むようになった。現在は80名程のメンバーがおり近く他の街にも支部を出す予定だそうだ。なかでも土魔法師はどこの街からも勧誘がすごい。どの街でも戦線をあげることに苦労しているためであろう。土魔法師がいれば魔法で解決できるので仕方がない。


レイは現在7歳となり、孤児院にて生活魔法を授かろうとしている。年齢は過ぎたがミラ、ラピス、テティスも一緒にだ。すでに生活魔法を覚えている者と生活をしており、自身も魔力を使えるようになっているためいままでとそんなに変わらないと思っているが一応貰えるものは貰おうという判断になった。


生活魔法を授かる儀式をしている最中に突如レイ以外の全員の動きが止まる。レイは警戒したが、風景が急に古代ギリシャの神殿のようになった。レイはこの場所に見覚えがあった。自分が転生させられた時に見た風景だ。案の定ローブを着た爺さんも現れた。

「久しいの」

こうして神と邂逅した。

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