　僕がソラと出会ったのは十四歳のときだった。

　ソラも十四歳だった。

　僕とソラは同い年で、同じくらい孤独だった。

　僕には友達がいなかった。

　ソラはそんな僕にできた初めての友達だった。（ソラも僕が初めての友達だと言った）

　自分の好きなもの。

　趣味。

　興味のあるもの。

　両親や妹や先生に秘密にしていること。

　そんなことを僕とソラは共有した。

　ソラには家族がいなかった。

　帰る家もなくて、ソラはこっそりと僕の家で一緒に暮らすことになった。（すぐに妹に見つかってばれてしまったけど）

　両親にソラのことを話して「すごく怒られたけど）ソラは家族の一人になった。

　ある日、僕たちは動物園に出かけた。

　ソラがどうしても動物園に行きたい、って大声を出して駄々をこねたからだった。

　動物園でいろんな動物をみてはソラはその度に大げさな態度と表情と声で驚きながら感動していた。

　ソラはいつも感動していた。

　感情表現が豊かで、僕よりもずっと『ロボット』であるソラのほうが人間のようだった。

　ソラは星を見ては感動して、毎日の生活の中で新しいものと出会うと感動して、動物と会うと感動して、天気の変化で感動した。

　いつも大きな水色の目をきらきらとさせて、おーとかすごいとか言っていた。

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