びっくりしたなぁ

え? 三題



 オカルト案件じゃなく怖かったことかな?

 ちょっと微妙な文体ですが。



 <危機管理能力の低さ>


 当時、朝二時半起床で支度をしてから仕事に出かけていました。

 飼い犬は先代のもみじさん。まだそれほど歳ではなかったのですが、シェルティにしては太り過ぎていたものですから膝に炎症があったようで、あまり散歩をしたがりませんでした。

 それでも朝の散歩は数分ですがしていまして、その日も、紅葉さんを連れて玄関を出ました。


 あれ? と、思ったんですよ。


 門扉を開けようとした時に、何か動くものが。

 電柱の光の影に、人の後ろ姿がありました。


 我が家の前は個人病院。

 当然、ドアは鍵がかかっています。

 その自動ドアをペタペタと触っている男の後ろ姿。


 固まってしまいましたよ。

 どうすればいいのだろう?

 電話?

 朝早いのに?

 ぐるぐる。

 紅葉さんも特段警戒するわけでもなくただ私の足元にいるし。

 数分かな? じっと見ていました。

 ようやく男がこちらに気づきました。

 軽く頭を下げて、ドアから離れましたけど〜けど〜これ、実は泥棒ってわけではないよね。

 泥棒?

 あれから特段何かあったわけでもないですが。

 緊急時の自分の判断能力が低すぎることが怖かったです。

 どうすれば正解だったんでしょうね。



*****



<なんなんだ 1>

 

 仕事から帰って聞いた話です。

 とある夏の日。季節は関係ないですがノリです。

 昼間の出来事です。

 家族が居間にいましたが、やけにダイゴが吠えるんです。

「うるさいっ!」

「だめっ!」

「こらっ!」

 どれも効き目なし。

 おっかしいなぁと思いながらもダイゴが玄関のドアに向かって吠えるのが不思議でしかたなかったらしい。

 吠えやまない。

 基本的にダイゴが吠える時は、誰かが来た時。でも挨拶はない。

 あまりの煩さにダイゴは庭に出された。

 不思議に思いながらどれくらい経ったのか、突然居間のドアが開いて、

「お邪魔しました」

って二人の女性。

 え?

 どうも日本人ではないアジア人っぽい女性二人がドアの外から声をかけてきた。

 えええええ?

 二階にいたの?

 なんで?

 いつ?

 なんなんだ?

 説明を聞くに、占い師と待ち合わせをして庭に風車がある家が占い師の家なので二階に行って待っていてと言われたと。

 でも二階の部屋を見るにどうやら間違ったようだと、降りて来た−−と。

 固まる母と祖母。

 彼女らが帰った後慌てて二階を確認 & 警察に相談。

 大事にはなっていなかったようだけれど家に帰った私に一応部屋を確認してと。

 なにもなかったですが〜この部屋を見られたのかと、ショックでしたね。

 荒れ果ててましたからね〜当時の部屋。



*****



<なんなんだ 2>



 これは犬がいなかった時の出来事です。

 お盆のお昼時でなぜだったかお客さんが来ていました。

 七生は隅っこの方でぼんやりとしていましたね。手持ち無沙汰でね、けど本を読んでいました。

 どれくらい時間が経ったのか、ふと視線を上げました。

 相変わらずお客さんと母や祖母は談笑しています。

 和やかね〜と本の頁に視線を戻そうとした時です。

 廊下に続いているドアが少し開いています。猫たちのために基本開けているのでおかしなことではないのですが、ぎょっ! てなったのは、顔が見えたからです。

 え?

 顔?

 幽霊?

 え?

 目が離せません。

 よくよく確認してみましたら、とっても久しぶりに見る近くのおばさんな気がします。もちろんご健在(当時)の方です。が、基本人の名前を覚えられない七生ですから母に、

「ドア!」

って、単語で言うしかできませんでしたね〜。

 全員の視線がドアに向かいます。

 何某さん!

 どうして?

 いつの間に?

 ちょっとざわめきました。

 当然ですよね。

 挨拶して入ってくるのならまだしも、ドアの隙間からじーっと見てるだけなんですから。

 その人の家に電話をしましたら、旦那さんが迎えにきました。

 少し呆けられていらして近くを徘徊していたようです。旦那さんは電話を貰うまで気付いていなかったらしい。

 心臓がドキドキしましたね。

 生きているひとでもあれはびっくりするわ〜。

 幽霊でなくてよかったわ〜。




 三話ともなんか説明がイマイチですが、個人的にはびっくりした出来事でした。

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