魔王にふさわしくないと言われたので敵対する冒険者をすることにします
ゆうき±
第1話 魔王軍追放
「カリオ、もうお前はここにいらない……今直ぐ出て行け」
僕こと カリオ・ルガ は今、信頼した親友カウン・ベンにそう言われた。
「だってお前、何にも成果出してないしぶっちゃけお前ウザいんだわ」
「あんたねぇ! どの口が!」
僕の幼馴染ベレッタ・ブレッドは怒りを露わにしてカウンを睨みつけて言う。
「いいんだ、ベレッタ……」
「でも!」
「気にするな、結果を出せなかったのは事実だ」
「あれは……」
ベレッタは不満そうに引き下がるとカウンを見る。
不思議と落ち着いてるな僕……。
「追放って事でいいの?」
「俺が魔王の証の魔剣を持ってるって事は、俺が魔王だって事だろ?」
実際には僕から奪ったのだが……。
僕が選定の魔剣を引いて見せた時から態度が変わったのだ。
魔剣は選ばれた者しか扱うことしかできない剣……すなわち魔王の証なのだ。
「それ、僕が……」
「あぁ?」
斬撃が横を掠める。
流石魔剣、すごい威力だ。
「いいからもう出て行け」
人が変わりすぎだろ……。
かつてのカウンの面影は何処へやら……いや、これが本性か……。
元々残虐性が高かったカウン、先代魔王に命令された時だって標的の討伐だけでよかったのにその都市を崩壊させたのだ。
「……わかった、僕は出ていくよ……」
そう言うと僕は魔王軍統括本部から出ていった。
これからどうしよう……。
「カリオ〜!」
声の方を振り返るとベレッタがこちらに向かって走ってきた。
「なんだい? ベレッタ」
「私もいく!」
「仮にも第二軍統括者だろ」
「いいの! 私もいくって決めたんだから!」
紅蓮の長い髪を靡かせ、真紅の瞳で僕を見る。
「やめておけ、お前まで不幸になる必要はない」
「私、別に不幸じゃないよ? 君と一緒に居れるのなら私はどこでも幸せなの」
「……好きにすれば……」
えへへっと笑うベレッタに照れくさくなりそっけなく返す。
「楽しみだなぁ〜」
楽しそうに僕とベレッタは目的もなく気の向くまま歩くのだった。
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これから頑張るのでよろしくお願いします
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