夏のお客さん(カブトムシ)

朝、体を起こしてカーテンを開けると小窓の向こう(ベランダのように外に出ることはできない)に見慣れないものが落ちていた。


一瞬、鳥肌がたった。

茶色い招かざるお客様のご遺体かのように見えた。が、嫌悪に興味が優ってよく見てみるとそれはおもちゃのカブトムシだった。

わたしの部屋は一階や二階ではない。果たしてそれは上から落ちてきたのか、はたまた腕力のある子どもが投げ込んだのか。真相はわからないけれど、とりあえず夏の間はずっと小窓の外を守ってもらうことにする。


その代わりにわたしは甘い蜜を。


そんな今日の1曲。

aikoで『カブトムシ』


夏だというのに海に行く予定がありません。

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