グミ(1106)
幼少期、いつもグミのようなちまちましたお菓子を持っていた。
すっぱいもの、甘いもの、固いもの。
気分に合わせて一つつまみ、しっかりと閉じて大切にまたカバンにしまう。
そしてまた出してはちびりちびりと食べる。今では考えられないが、一つのグミを三口くらいかけて食べていた。
おじいちゃんはいつもお菓子を買ってくれた。ダイエーやジャスコに行き、好きなものを選び、と放たれるのが嬉しかった。おじいちゃんの好きなものをという言葉だけにはほんとうに遠慮せず、好きなものを選べた。(そのせいでよく母が何か言いたげな顔をしていたのが懐かしい。)
大人になって、ちびまる子ちゃんをみると込み上げてくるものがある。おじいちゃんとまる子が仲良くしている様子が、昔の記憶に重なるのだ。まさにあんな感じだった。懐かしくてたまらないあの頃が、人生のなかで最も楽しかった頃のように思える。
それだからか、今でも願いがある時は、おじいちゃんに祈ってしまう。あの頃なんでも叶えてくれたように、きっとまた叶えてくれると思うのだ。
そう、今日はおじいちゃんの日。
何年経っても忘れることのないおじいちゃんの日。
わたしが当時好きだったお菓子と、今では飲めるようになったおじいちゃんが好きだったというビールを買って帰る。
今日も頑張って生きています、と。
そんな今日の1曲。
WANIMAで『1106』
そっちに海はありますか。
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