乗り換えの駅(もう一度)

甘いクロワッサンの匂い。

快速を待つ間立ち寄ったコスメショップ。

空きっ腹を誘ったそば・うどん屋。

そして時間ギリギリで駆け込んだ広めのお手洗い。


大学生活の間、毎日通り過ぎていた“乗り換えの駅”。

降りたことはない、ただ乗り換えるだけの駅。


生活圏が変わり、長らく訪れていなかったけれどひょんなことから乗換案内にその文字を見つけた。

どんなふうに変わっているのだろう、いやきっと全く変わっていないのだろう、と案内されるままに経路を辿っていく。


乗り換え時間は5分。

ホームに降り立った瞬間に懐かしいクロワッサンの香り、店名が変わり品数が増えたコスメショップ。変わらず出汁の匂いのするそば・うどん屋に、広めのお手洗い。


この日も変わらず、乗り換えだけをした。

変わっていない匂いを吸い込み、決まって電車を待っていたホーム位置から車内に乗り込んで、降りた。


わたしの乗り換えの駅。


そんな今日の1曲。

Tani Yuukiで『もう一度』


次に行くことがあったら、クロワッサンを買ってみようとおもいます。

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